北海道の自然の美しさと神秘的な雰囲気が上手に融合
■作品名妖精王
■作者名
山岸凉子
■巻数
全3巻
■連載雑誌
花とゆめ (1977年~1978年)
■あらすじ
忍海爵(ぬしおみじゃっく)は曾祖母をイギリス人に持つ高校1年生。
病気療養のため、曾祖母が住んでいた北海道の家にやってくるが、
そこでさまざまな不思議な体験をする。
悪夢から救ってくれたクーフーリンから、自分が妖精王に即位する前に亡くなった王子グインの生まれ変わりであり、妖精の国ニンフィディアを救うため、魔州湖(ましゅうこ)に住むダークエルフの女王、クイーン・マブに奪われた「水の指輪」を取り戻して欲しいと依頼され、幻想の世界に足を踏み入れることになる。
爵とプック(小鹿の妖精)のニンフィディアへの冒険の幕開け。
その旅の行方に待ち受ける苦難とは……。
■おすすめの理由
北海道を舞台として、物語の中にイギリス神話の中の妖精が次々に登場し、北海道の自然の美しさと神話の中の神秘的な雰囲気が上手に融合。
夢のような美しさと同時に、人間(妖精)の心の中の闇や哀しみが素晴らしく表現されています。
架空のものであるにも関わらず、キャラクターたちがとても魅力的。
あまりにも物語が美しく描かれているので、
物語の中に登場する摩周湖や大雪山がどうしてもこの目で見たくなり、実際に訪れました。大感激の美しさでした。