色の力を借りて“嫌いな自分”を脱ぎ捨てよう

“嫌いな自分”や“なりたくない自分”は、ビジネスで実力を発揮することを阻む弱点となります。特定の色に対する苦手意識は、自己嫌悪や否定意識の傾向と深く結びついていますので、色のメッセージを理解することは、苦手意識を克服するヒントを見いだすことでもあります。

ここでは、５つのお悩み別に、色の力を活かして、自己嫌悪や否定意識を克服する手がかりをご紹介します。

■対人関係に苦手意識がある
対人関係に苦手意識があるのは、繊細な神経の持ち主だから。そんなあなたの気持ちを安心させて、楽天的な気持ちにしてくれるのは、オレンジや黄色です。

「人前で話すのは苦手」「私って存在感が薄いかも？」と感じたら、オレンジや黄色の光が心身を温めてくれるイメージを描きましょう。オレンジや黄色の小物を持つのもおすすめです。「なんとかなる」と楽天的な気持ちになれるようサポートしてくれるでしょう。

■他人の仕事ぶりにイライラする
すみやかに判断を下し、すぐに行動に移せる方は、他人の仕事ぶりにイライラしがちです。イライラが高じる前に、木々の緑をイメージしましょう。緑色の可視光線の波長は副交感神経に作用し、興奮を抑えリラックスした状態へと導きます。イライラは、周囲の人にも伝播することがありますので、身の回りに緑のものを置いたり、緑の小物を身につけたりして、穏やかな雰囲気づくりをするのよいでしょう。

■言葉より数字、不確かなものを受け入れられない
「根拠となる数字を示せ」はビジネスの常套句ですが、言葉よりも数字に重きを置く方は、目に見えない不確かな事柄を、過度に忌避する傾向が見られます。それは、あなたの心の繊細な部分が傷付けられたように感じるからではないでしょうか。

そんなときは、紫の効果を活用しましょう。世の中には数字では説明できないこともあるし、今の自分には理解できないこともあります。紫は、情熱的な赤と冷静な青、相反する魅力を持ち合わせた色です。紫の二面性は、精神的な成熟を促してくれるでしょう。

■気が散って、集中できない
集中して作業しなければならないのに気が散ってしまう、疲れやすい、やる気が起きないと感じたら、海の青、空の青をイメージしましょう。青は幸せホルモンと呼ばれる、セロトニンの分泌を促します。セロトニンは、人間の精神面に大きな影響を与え、心身の安定や心の安らぎなどにも関与し、心のバランスを整えます。

■まじめで、がんばりすぎてしまう
ビジネスに甘えは禁物で、子供っぽさや女性らしさは否定されがちです。仕事上の課題に対して、現実的な対処を求められるのは事実ですが、クールに振る舞うあまり、夢や憧れを思い描くことを忘れがちではないでしょうか。仕事の重圧やストレスを感じたら、ピンクの効果を活用しましょう。ピンクは血流をよくし、快活な気分にさせてくれる色。ピンクは見る人の保護本能に働きかけるので、過度な要求を受けにくくなったり、サポートを受けやすくなるといった効果も期待されます。

色は身体的にも感情的にも私たちに影響を与えるだけでなく、文化的にも影響を与えます。人が色から連想するものは、言語、神話、文学、社会的慣習などを通して、固定化されてきます。色のイメージは、私たち自身が育てていくものでもあるのです。

色が発する何かをキャッチすれば、あなたの中の何かが変わっていきます。それは、自分では気づかなかった感情かもしれませんし、これまで封印していた五感のスイッチが働き始めるかもしれません。心身の緊張を解きほぐし、日々の暮らしの中で、感動すること、美しいと感じるものを増やしていくと、コンプレックスは魅力へと変わっていくでしょう。