『全や連総本店 東京』オープン
2013年3月22日、東京・大手町に驚愕のフード施設が誕生した。それが、ご当地やきとりテイスティングパーク『全や連総本店 東京』。場所は東京サンケイビルのB2F。以前は有名なイタリア料理店『マンハッタンブルー』があったところ。店内に入れば、B2F-B1F吹き抜けの、天井がとても高い開放感雰囲気に、まず圧倒される。赤と黒を効果的に用いた内装、そして中央手前部分にそびえる、巨大な柱を利用したモミュメント的造作物にも目を瞠る。総席数:229席の広さだ。
幅広い年齢層に支持される
日本初の『ご当地やきとりテイスティングパーク』だ。コンセプトは「日本全国に広がるやきとり食文化を、世界の食文化に」。全国の7大ご当地やきとりが集結している。7大とは、北海道の美唄(びばい)市、室蘭(むろらん)市、福島県福島(ふくしま)市、埼玉県東松山(ひがしまつやま)市、愛媛県今治(いまばり)市、山口県長門(ながと)市、福岡県久留米(くるめ)市。これがフードテイスティングパークとして味わえるのだ。ちなみに、フードテーマパークは飲食店が集合し、個々の店舗ごとが独立して料理を提供するスタイル。それに対し、フードテイスティングパークは、飲食店の集合体としては同じだが、個々の店舗ごとが独立しておらず、1テーブルで全ての料理が味わえる(テイスティングできる)施設を指す。そのため、店内は中央部分の広々とした客席のみならず、左右に全国の各店舗の外観を模した個室的な配置があるものの、実際のメニューは各テーブルとも同一というスタイルになっている。
なお、エントランス左側にはスタンディング(立ち飲み)スペースもあり、気軽に寄れる演出も。巷の「男性中心のやきとり店」というイメージとは全く違い、「女子会」が開催されていたりと、女性のお客様も多い。週末にはファミリー層にも人気で、老若男女、幅広い構成が特徴だ。
7大ご当地やきとりがひとつの皿に
一番人気のメニューは「ご当地食べ比べセット」(1280円)。まさに、やきとり界の、夢の競演。ご当地やきとりが一度に味わえるのは、日本全国ここだけ。一本ずつ説明すれば、
■北海道・美唄市『たつみ』の「もつぐし」
串の内蔵肉全てを1本の串に刺し、玉ねぎをはさんで焼きあげるスタイル。これが美唄のやきとり。現地ではこの「もつぐし」を10本単位でオーダーして味わうのが一般的。
■北海道・室蘭市『一平』の「豚精肉」
室蘭では、豚ロース肉と玉ねぎを串に刺したものをタレで焼き上げ、洋がらしをつけて食べる。もともと炭鉱の町として栄えていた地。このやきとりが炭鉱で働く人たちを支えていたと言われている。
■福島県・福島市『鳥安』の「伊達鶏」など
福島市は、やきとり店が密集する地として有名。臭みがなく独特のやわらかな歯ごたえが特徴の福島名産「伊達鶏」等を使用したストロングスタイルのやきとりを提供。
■埼玉県・東松山市『ひびき』の「彩の国黒豚」など
東松山では「やきとり」といえば豚。いわゆる「やきとん」のことを指す。じっくり焼いた豚肉に辛味の効いた「味噌だれ」をつけるのが一般的。人気の「カシラ肉」は濃い味わいと歯ごたえが楽しめる。
■愛媛県・今治市『まる屋』の「やきとり」
今治で「やきとり」というと串に刺していない! 鶏肉を厚い鉄板で上から押さえつけながらカリッと焼き上げる。串に刺さないやきとり「鳥皮」は全国的に見ても珍しい存在。
■山口県・長門市『ちくぜん』の「やきとり」
鶏肉、牛肉、豚肉が混在している地。食べ方も変わっていて、各串にガーリックパウダーをかけて味わうのが長門スタイル。一味唐辛子や七味唐辛子などをかけることも。
■福岡県・久留米市『鉄砲』の「ダルム」ほか
久留米では鶏肉のほか牛肉、豚肉、馬肉なども「やきとり」。久留米は医学部、病院などが多いことから派生して、やきとりのメニューも「ダルム(腸)」「ヘルツ(心臓)」などドイツ語になっているものがあるのが、おもしろい。
他にも「ご当地」ごとの「やきとりセット」も。
「全や連サラダ」などもやきとり店ということで、串にささっているのも一興。
<店舗データ>
■全や連総本店 東京
住所:東京都千代田区大手町1‐7‐2 東京サンケイビルB2F
TEL:03-3231-7705
営業時間:11:30~14:00、17:00~23:00(土日祝12:00~22:00)
定休日:無休
アクセス:東京メトロ半蔵門線ほか大手町駅E1、A4出口直結
地図: Yahoo!地図情報
ホームページ:http://www.zenyaren.jp/
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