床材・フローリング/床材の基礎知識・選び方

そのフローリングで本当にいいの!?失敗しない選び方(2ページ目)

住宅の中で身近な床材のフローリング、最初から選ばれているもののままで良いとか、無垢は高くて手が出せないなどと思っていませんか?色や質感も多種多様で、サイズや時期によっては無垢でも安価な物もあります。また、本物の木もあればプリントされている物もあります。ここでは、毎日目にするものだからこそ大切にしてほしい、フローリングの失敗しない選び方を書いていきます。

原田 正史

執筆者:原田 正史

思いやりの家づくりガイド


複合フローリング

合板や集成材などの上に天然木の化粧単板を貼ったものです。合板の上に貼るために反りなどの狂いはほとんど少なく、床暖房に使える商品が多いので、多くの住宅メーカーや工務店で好まれて使用されています。

また、このように多く消費されているため、フローリングメーカーも商品開発が進んで、傷の付きにくい表面のコーティングや熱に強い表面コーティング、さらに犬や猫などのペットが滑りにくい商品も出ています。

今はホルムアルデヒドがかなり少なくなりましたが、合板との接着にはホルマリンの含まれていない接着剤は少ないので、一度シックハウスにかかった方や敏感な方は、さらに使用量の少ないF☆☆☆☆マーク(☆の数が1つから4つあり、多いほど化学物質使用量が少ない)を選ぶか、無垢フローリングを選ぶと良いでしょう。
複合フローリング

複合フローリング

表面の化粧単板が厚い場合undefined無垢

表面の化粧単板が厚い場合は無垢のよう


無垢フローリング

木そのものを床材にしたものです。形状は細長い形状、ブロック状のもの、また小さな小片を模様状に組み合わせたものなどがあります。見た目の重厚感や歩行感で好まれるケースがありますが、価格的には高いものが多いと言えます。

表面の仕上げは水や傷に対して強いコーティングをかけた物や、ウレタンクリアーというツヤのある塗装、さらにオイルフィニッシュや自然系塗料で木材の木口面をつぶさない仕上げがあります。また杉材やパイン材などは、まったく塗装をしない場合や、オイルフィニッシュ・自然系塗料で仕上げて使用する場合があります。それは木の本来の暖かみのある感触を味わうためです。

いずれにしても無垢ならではの風合いがあり、長年経って傷が付いても補修できたりするため、独特の味が出てくることもあります。ただ無垢は単層であるがゆえに、湿度や温度によって反ったりする可能性があるので、床暖房に使える商品が少ないこともあります。
無垢フローリング

無垢フローリング


以上が製作加工による大きな分類です。上記で述べたようにプリントフローリング、複合フローリング、無垢フローリングの順に値段が高くなる傾向にありますが、無垢フローリングは資材の都合により価格が変動することが多いです。以前、ウイスキーの樽に使用されていたオーク材が、払い下げによって大量のオーク無垢フローリング材になり、価格が逆転した例もあるので、設計者や工事会社に相談してみましょう。


最後に次のページでは防音フローリングについて解説します。
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます