世界ランキングとは?
2012年現時点での女子世界ランキングは以下となります。1 USA
2 Japan
3 Canada
4 Australia
5 Great Britain
このランキングは、過去の世界大会の結果を元に世界フライングディスク連盟のアルティメット委員会により、世界大会実施前に協議され決定します。世界フライングディスク連盟の公式サイトにはディビジョンごとのWORLD RANKINGが掲載されています。
http://wfdf.org/history-stats/world-rankings
オープン(男子)・ウィメン(女子)・ミックス(男女混合)など各ディビジョンごとのランキングですが、この3部門に関しては多少の順位変動はあるもののベスト5は同じ国がランクインしています。つまり、この5カ国がアルティメット強豪国と言っていいですね。その中でも7月に行われた世界最高峰の大会、World Games(ワールドゲームズ)で優勝したアメリカは、アルティメット発祥国でもあり、常にアルティメット界をリードしていると思います。
USA ULTIMATE(アメリカのアルティメット協会)によると、アメリカの競技人口は4万5000人、チーム数は約1500チームとされており、その規模は日本の10倍近くです。
アメリカの強さ
アメリカの強さを支える要因として、大きく3つが挙げられると考えています。まず1つ目は競技環境。
日本ではクラブチームといえども、平日の練習は個人トレーニングのみで土日の2日間しかチーム練が出来ません。かたや、アメリカのクラブチームは平日も週2、3の練習が可能な環境があります。平日にトレーニングや基礎練習、戦術の確認、そして土日に実践練習。練習→実践→修正、このループが短い期間で行われる事により、成長スピードは必然に早くなります。
2つ目はトライアウト制。
毎年シーズンが始まる前に、クラブチームに入るためのトライアウト(入団テスト)が開催されます。選抜された選手だけがそのチームでプレーできる訳ですから、日々のトレーニングの意識も当然高くなります。更に入団した後はチーム内のポジション争いが待っていますから、自然に緊張感がある環境が作られます。
ちなみに、日本は日本代表選考会は時間をかけて行われますが、クラブチーム単位でのトライアウトはまだ行われていません。
3つ目はコーチ制度の確立。
アメリカ、各クラブチームにヘッドコーチがついており、プレーが組織化されています。チームを指揮するのはあくまでもコーチであり、選手はプレーに徹しています。日本では、代表レベルでようやくコーチ制度が整ってきましたが、まだまだアメリカには追いついていません。
クラブチームはもちろん、大学のチームなど若い選手を育てる環境と人材を作ること、これが今度の課題になってきます。
この3つの要因は、プロスポーツでは当たり前のことです。つまり、アメリカの強さはプロスポーツに限りなく近い環境があるからと言えます。
将来はプロアルティメットプレーヤー
アメリカにプロアルティメットリーグが出来る!! このニュースは当時私を驚かせました。何度、若い時に描いた夢だったか。現在、アメリカにはプロアルティメットリーグが2つあります。
「アメリカンアルティメットディスクリーグ(AUDL)」
http://theaudl.com/network/teams/
「メジャーリーグアルティメット(MLU)」
http://mlultimate.com/
まだ発足したばかりで両リーグとも課題はあるものの、「将来、プロアルティメットプレーヤーになる」という夢をもつ子供達が出てくるのも、遠い未来ではないでしょう。
疾風ジャパン代表の田中瑞穂選手