子育て/子育て関連情報

昔話は、変わっていいの?

昔話の結末が変わってきている。その事実をご存知でしたか? 特に今40代の方は、お子さん向けの絵本の結末が変わっていることにびっくりされているかもしれません。昔話は何を伝えるものなのか。教育的観点から、ちょっと考えてみませんか?

執筆者:青木 美惠子

そもそも、昔話は何を伝えているのか

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子どもに読み聞かせしていますか?

福島県立図書館のある資料によると「昔話は、語り、そして聞く、大人と子どもが一緒に楽しみ、そして、子どもたちの生きる知恵、力となり、また、次の代の子どもたちへ語り伝えられてきました。しかし、語られることが少なくなってきた今、子どもたちへ昔話を伝えることは難しいこととなっています」とあります(福島県立図書館 本の森への道しるべ2008年12月資料より抜粋、原文まま)。

川崎市登戸にある小澤むかしばなし研究所のHPでは、昔話のメッセージが昔話特有の語法といわれる語り口にのせられて、伝えられていることに意味があるとの意見が述べられています。誰でも知っている「昔々あるところに~」「~でしたとさ。めでたしめでたし」などがこの語法といえるでしょう。語り手がこの語法に乗せて昔話を語り、それを聞き手が聞く。聞き手はやがて新しい語り手になり、次の聞き手に伝えていく。脈々と受け継がれるこの手法は「口伝(くでん)」といわれ、日本に古くからある文化です。別名口伝え(くちづたえ)ともいわれるこの継承法は、雅楽や文楽など芸能の分野でも多く用いられます。

昔話には、民話などその土地や郷土に伝わる逸話を題材にしているものが多く見受けられます。「桃太郎」に代表されるようなものや、神奈川県の足柄郡ではあの金太郎が産湯に使ったとされる滝があったりします。

先出の小澤むかし話研究所の意見では、「昔話の多くは、子どもや若者が旅に出ていろいろなことにであいながら、成長するということ」と説明し、また「子どもが成長するということは、どういうことかを伝えている」としています。

またもう一つの役割として、生命や世界のありようについてもそれがどういうものなのかというメッセージを発しているのではないか、と考えているそうです。確かに昔話には残酷なものが多いながらも、人生観、人間観のようなものが多く含まれていると思いませんか?

参考URL: 小澤むかし話研究所HP http://www.ozawa-folktale.com/

昔話の結末は、どのように変わってきているのでしょうか
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