そもそも、昔話は何を伝えているのか
子どもに読み聞かせしていますか?
川崎市登戸にある小澤むかしばなし研究所のHPでは、昔話のメッセージが昔話特有の語法といわれる語り口にのせられて、伝えられていることに意味があるとの意見が述べられています。誰でも知っている「昔々あるところに~」「~でしたとさ。めでたしめでたし」などがこの語法といえるでしょう。語り手がこの語法に乗せて昔話を語り、それを聞き手が聞く。聞き手はやがて新しい語り手になり、次の聞き手に伝えていく。脈々と受け継がれるこの手法は「口伝(くでん)」といわれ、日本に古くからある文化です。別名口伝え(くちづたえ)ともいわれるこの継承法は、雅楽や文楽など芸能の分野でも多く用いられます。
昔話には、民話などその土地や郷土に伝わる逸話を題材にしているものが多く見受けられます。「桃太郎」に代表されるようなものや、神奈川県の足柄郡ではあの金太郎が産湯に使ったとされる滝があったりします。
先出の小澤むかし話研究所の意見では、「昔話の多くは、子どもや若者が旅に出ていろいろなことにであいながら、成長するということ」と説明し、また「子どもが成長するということは、どういうことかを伝えている」としています。
またもう一つの役割として、生命や世界のありようについてもそれがどういうものなのかというメッセージを発しているのではないか、と考えているそうです。確かに昔話には残酷なものが多いながらも、人生観、人間観のようなものが多く含まれていると思いませんか?
参考URL: 小澤むかし話研究所HP http://www.ozawa-folktale.com/
昔話の結末は、どのように変わってきているのでしょうか