うなぎ/東京近郊のおすすめうなぎ店

江戸時代からの「大和田」の暖簾分け鰻割烹 大和田

大和田と名のつく鰻屋をよく見かける。嘉永5年(1852年)の江戸前大蒲焼番付表には尾張町の大和田をはじめ10軒ほどの大和田が行司として掲載されている。江戸時代の大蒲焼屋チェーンだったようだ。

山室 賢司

執筆者:山室 賢司

うなぎガイド

大和田の暖簾分けとしては一番の老舗

そんな「大和田」への興味から新橋の鰻割烹 大和田へ行ってみることにする。創業は明治26年、尾張町大和田より暖簾分けを許され有楽町にて開業、大正末期2代目浅井より暖簾を引き継ぎ、戦前は12の多店舗展開。当時の本店は新宿にあったが、昭和6年開店の新橋店に力を入れ戦後は本店を新橋に移し、現在に至るのだそうだ。系譜的には数ある大和田では一番古いようだ。新橋店と銀座コリドー店の2店舗がある。
うなぎ大和田

大和田外観


女将さんは着物姿で接客してくれる。

新橋駅日比谷口を出てカフェPRONTOの細い路地を入る駅から1分程度歩くと”うなぎ”のノボリが見えてくる。店内はボックス席とテーブル席他に座敷個室もあるようだ。昼過ぎだが席は半分ほど埋まっている。男性店員はブラックのフォーマルスーツ女将さんは着物姿で接客してくれる。メニューはうな重梅2300円より、竹3500円、松4600円、特上5800円。グレードで鰻のサイズ大きさが違うとのこと。吸い物はつくが肝吸いは別料金。竹3500円をお願いする。
鰻重

うな重竹3500円


ボリュームのあるコッテリ系のうな重

待つこと7分、うな重登場。皮はやや厚めだが柔らかい。身はやや厚め、トロッとした身で表面をパリッと仕上げてある。脂のノリはよく、かなりボリューム感がある蒲焼。タレは醤油系やや甘目濃いめ、ご飯の炊き加減はちょうど良い。お麩が入った柚子風味の吸い物がつく。江戸の老舗の流れというとあっさりした蒲焼を想像するのだが、なかなかボリュームのあるコッテリ系のうな重だ。会計時に女将さんに「大和田」について聞いてみると、昔の暖簾分け制度によるもののようで……と。やはり江戸時代からの大和田の流れの詳細までは不明のようだ。うなぎ屋大和田を巡ってみるのも面白いかもしれない。
うな重

うな重竹3500円


■鰻割烹 大和田
住所:東京都港区新橋2-8-4 新橋MSビル2号館
電話番号:03-3591-4128
営業時間:
【月~金】11:00~15:00 17:00~22:00
【土】11:00~15:00 17:00~20:30
地図:Yahoo!地図情報
URL:http://www.unagi-oowada.com/
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。

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