乳児の頃に起きやすいトラブルとは?(~生後11か月頃)
生後5ヶ月未満の動きの少ない赤ちゃんにとって、最も注意すべき事故は窒息です。保育園では、お昼寝中も一定時間おきに赤ちゃんの様子を見て回りますが、短時間で命にかかわる事態となり兼ねないので細心の注意が配られます。生後4ヶ月~6ヶ月くらいになると、寝返りしたり、モゾモゾ手足を動かして少しずつ移動するようになります。保育園では、このくらいの低月齢の場合、柵付のベビーベッドに寝かせることが多いはずですが、そうでない場合は落下などの危険性が出てきます。ご家庭でも、大人のベッドで一緒に寝ていて転落……という事故が増える頃です。ある日突然寝返りが出来るようになる子も少なくないので注意が必要です。
生後8ヶ月~9ヶ月くらいになり、お座りやつかまり立ちが出来るようになってくると、転倒によるケガが心配です。また、ハイハイして移動できるようなったり、立ち上がって視点が高くなると、色々な物が目に入るようになります。とにかく何にでも興味を持つ時期なので、自分で移動してはお友達が着ている洋服のフードなどを引っ張ってしまいます。フードに限らず、紐や飾りボタンなど、装飾物は全般的に触ったり引っ張ったりして思わぬ事故に繋がります。なるべく赤ちゃんの気になる物が付いていないお洋服を選ぶことが、無用なトラブルを避けるポイントです。
歩き始めの頃に起きやすいトラブルとは?(12~18か月頃)
歩き始めてすぐの頃は本人も慎重に歩くので、バランスを崩しても尻もちをつく程度で済みますが、少し慣れてくると転倒によるケガが増えてきます。まだ歩き方も覚束ないのに、段差のある所へ行ったり、小走りしようとして転倒する姿が見られるようになってきます。この時期の赤ちゃんは体全体に比べて頭が重いので、少しでもバランスを崩すと顔や頭から転倒してしまいます。自分で歩けるようになった頃の赤ちゃんは、とにかく歩くのが楽しくて、どんどん歩きたくて仕方がない時期。軽い擦り傷くらいであれば、上手に歩けるようになるために必要な学習だと思って見守り、「歩きたい」「自分でやりたい」という気持ちを尊重したい時期でもあります。保育の現場では、障害物が少ない広場や、転んでも危なくない場所を選ぶことはもちろん、赤ちゃん一人ひとりの個性に合わせて見守るようにしています。例えば、怖いもの知らずで活発な子には、より積極的に手を差し伸べてサポートし、慎重な子の場合は、大きなケガに繋がらない範囲内で本人の判断を待ったりするそうです。