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Bose QuietComfort 20 NCヘッドホン レビュー

ノイズキャンセリングヘッドホンで人気のBOSEが、同社初となるインイヤー型を発売! ノイズキャンセリング効果や音質を、ガイドが実際に検証しました!

鴻池 賢三

執筆者:鴻池 賢三

オーディオ・ビジュアルガイド

BOSEはノイズキャンセリングヘッドホンの元祖とも呼べる存在で、30年におよぶ実績を持ち、高い評価を得てきました。

当オーディオ・ビジュアルサイトでも、2009年にオーバーヘッド型の「Bose QuietComfort 15」を、記事「ノイズキャンセリングヘッドホン BOSE QC15レビュー」で取り上げましたが、その驚くべきノイズキャンセリング効果は、未だに印象深く残っているほどです。

2013年8月に新発売の「Bose QuietComfort 20i」(iOSデバイス用)と「Bose QuietComfort 20」(Windows、Androidデバイスなど用)は、BOSE初となる、コンパクトなインイヤータイプのノイズキャンセリングヘッドホン。

特に、オーバーヘッドタイプの大きさに躊躇していた方には朗報でしょう。一方、肝心のノイズキャンセリング効果がどの程度なのかは誰もが気になるはず。

そこで、今回は、「Bose QuietComfort 20i」とiPhone5を組み合わせ、ノイズキャンセリング効果の実力や、音質を中心にレビューします。

【国内正規流通品】BOSE QuietComfort20i ノイズキャンセリング・ヘッドホン(インイヤータイプ)

 

耳を疑うノイズキャンセリング効果!

BOSE QC20i 本体部

本体部に騒音集音マイクを搭載

本機は、耳に装着する本体部分に周囲の音を集音するマイク、ケーブルの途中に、集音した音を打ち消す音(逆相音)を作り出してミックスする電子回路部、通話用のマイクや各種操作が行えるコントローラー部を搭載しています。

ノイズキャンセリング機能のオン・オフは、電子回路部にあるスライドスイッチで行います。

ノイズキャンセリング効果を検証するため、今回は、いろいろな騒音を試すべく、YouTubeから、飛行機内、新幹線内、地下鉄内、幹線道路沿い、喫茶店内、雑踏などで撮影したビデオを再生し、スピーカーを通して実際の感覚に近い大音量で鳴らしました。

BOSE QC20i 回路部

電子回路部はやや大ぶり。USBで充電。

結果、ノイズキャンセリングをオンにすると、各種騒音に共通する「ゴオーッ」と言う騒音(重低音)は殆ど聞こえないほどに低減。

インイヤータイプの小さな見た目から、それほど騒音が低減できるとは期待していなかった事もあり、耳を疑うほどの驚きでした。

車内アナウンスや会話など、人の声もやや小さくなるようですが、騒音の低減により、相対的にはっきりと聞こえるように感じました。

なお、ノイズキャンセリングをオンにすると、副作用とも言うべき「シャー」と言うノイズ音が聞こえます。しかし、周囲の騒音とどちらが問題かを考えれば、この「シャー」という音は許容範囲でしょう。(このシャー音が気になるほど静かな環境で聞くなら、ノイズキャンセリング機能の無いイヤホンを利用するべきでしょう)

因みに、ノイズキャンセリングタイプではなく、カナル型(耳栓型)で騒音の遮断を謳う有名メーカーの製品とも比較してみましたが、本機は装着した時点で同等の遮音性能をもち、ノイズキャンセリング機能とオンにすると、圧倒的な静けさが得られました。

総じて、乗り物や道路などの「ゴオーッ」という騒音が気になる方に、本機のノイズキャンセリング機能はおすすめできるレベルと言えます。

ノイズキャンセリング利用時も快適な音質

ノイズキャンセリングタイプで問題になるのが音質です。ノイズキャンセリングのための電子回路は、音質面で不利に働きます。また、ノイズ音を打ち消す精度が低いと、さらに音質に悪影響を及ぼします。

本機では、ノイズキャンセルをオンにすると、「シャー」という軽微なノイズ音が聞こえますが、音楽自体の再生音は優秀です。立ち上がりの鋭い軽快でクリアな中高域音、豊かでありながら適度に引き締まり、質感も掴める心地良い低音が楽しめます。

一方、ノイズキャンセルをオフにすると、音がやや曇った印象に。本機の購入を検討するユーザーの場合、ノイズキャンセリングをオンで使用するケースが多いと思いますが、静かな場所でも利用したいと考えているなら、購入前に試聴をおすすめします。

因みに、過去、BOSEのノイズキャンセリングヘッドホンは、ノイズキャンセリング機能をオフにしたり、電池が無くなると音楽が聴けなくなってしまう仕様でした。つまり、本機では、充電切れでも音楽が聴き続けられるので、機能向上と考える事もできます。

機能・使い勝手も良好

本機はヘッドセットとしての機能を備え、通話用マイク内蔵のコントローラーを搭載しています。コントローラーでは、電話着信に出る・切る、音楽の再生・停止、スキップ、音量のアップ・ダウンなどの基本操作が行えるほか、ノイズキャンセリングがオンの状態で、周囲の音を聞き取りやすくするボーズ独自の「Awareモード」をオン・オフ切替するスイッチを搭載しています。

因みに、この「Awareモード」をオンにすると、筆者の聴感では、低域の騒音を打ち消しつつ、イヤホン装着による耳栓効果で聞こえづらくなった人間の声やそれいじょうの高域音をマイクで拾い、イヤホンから聴かせているように感じました。人の声が明瞭に聞き取れるので、乗り物の中でアナウンスの内容を確認するのに重宝しそうです。

快適な装着感

耳穴に触れるイヤーチップは、2サイズ付属しています。素材は耳の軟骨ていどの柔らかさで、また、円錐型の形状なので、ピタッとフィットし、違和感もありません。長時間の装着でも快適でしょう。

耳栓型に比べて着脱が簡単で圧迫感が皆無なのも好感が持てます。

まとめ

「Bose QuietComfort 20i」は、高度なノイズキャンセリング効果と高品位な音質を両立しています。騒音下で静寂を得たい、音楽を鑑賞したい、通話で相手の声を明瞭に聴き取りたい方におすすめできます。

特に、「Bose QuietComfort 15」に注目しながらも、オーバーヘッドタイプの大きさがネックで諦めていた方に、是非試して欲しい良品です。

【国内正規流通品】BOSE QuietComfort20i ノイズキャンセリング・ヘッドホン(インイヤータイプ)

ノイズキャンセリングヘッドホンの定番、「QuietComfort 15」もオススメです。

 


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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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