毎回違うシチュエーション、ドラマ
舞台裏、芝居がはじまる直前に配役がカードによって決定されている。出演者(村人)も観客も照明も音効も、誰が狼なのかわからない中で物語はスタートする。わかっているのは出演者の中の狼だけである。オープニングの演出、朝と昼が時間になると交互にやってくるという大きな流れこそあるが、それ以外は基本アドリブによる即興芝居が続く。
観客に魅せながら、しかし頭をフル回転させなければ、嘘が簡単に見破られてしまう。舞台の上では、演技と嘘が入り乱れ、シリアスな中にもお笑いを入れるという、かなり高度なことをしている。
配役がランダムで決められるので、当然、毎回ストーリーは変わる。淡々と終わるときもあれば、偶然が重なって神回と言われる劇的なストーリーになることもある。公演時間も早く終わる場合と遅く終わる場合では30分以上の差があるという。即興芝居ならではだ。
解答用紙の提出時間、生きている人だけで進行されるシリアスな本編、死んでいる人だけで進行される脱力感タップリの天国編、最後の答え合わせの時間と、次から次に変化するシチュエーションがバランスよく構成されているので公演時間が長くなってもまったく飽きない。