原付バイク・スクーター/原付バイク・スクーターの基礎知識

原付バイク・スクーターの年間維持費はいくらかかる?

普通自動車の免許で乗ることができる50ccのスクーター。原付をいざ購入した場合、年間の維持費はいくらになるのでしょうか? 自賠責保険を中心に、原付・スクーターの気になる維持費について詳しく解説していきます。原付維持費の見通しを立てましょう!

相京 雅行

執筆者:相京 雅行

バイクガイド

【目次】  

原付バイク・スクーターを所有すると年間維持費はいくらになる?

 
原付の年間維持費をデータから分析

二輪車販売データ2016年



最近では電動アシスト自転車や軽自動車の人気におされ全盛期に比べて販売台数が落ちてきている原付バイクやスクーターですが、バイクの販売台数の内訳を見てみると50cc原付バイク・スクーターの割合が一番大きくなっています。
シート下に荷物が入るので便利!

シート下に荷物が入るので便利!


原付バイク・スクーターは大型バイクと比べて車体が軽量で、シート下のトランクスペースにヘルメットや荷物を収納することが可能なのでちょっとした買い物やお出かけに便利なコミューターです。

私も大型バイクを所有していますが、ちょっとした買い物などの際に出すのは面倒なのでコンビニやドラッグストアに買い物に行くときに使う小型のスクーターを所有しています。

中古であれば5万円前後から乗り出し可能な50cc原付スクーター。では実際に所有するとなると年間にどれだけの維持費がかかるのでしょうか?保険代や税金、消耗品のなど詳細をみていきましょう。
 

原付バイクやスクーターの自賠責保険の費用

まず50cc以下のバイクを運転する場合は必ず「自賠責保険」という保険に加入しなければなりません。自賠責保険は任意保険と違って加入義務がある保険です。

もしも、自賠責保険に入らないでバイクに乗ると1年以下の懲役また、50万円以下の罰金の処分となります。また違反点数が6点加点され、ただちに免許停止になってしまいます。

自賠責保険の保証内容は、

傷害の場合、最高120万円まで
死亡の場合、最高3000万円まで
重度後遺障害の場合は、最高4000万円まで

補償されます。自賠責保険の料金は、

12ヶ月で7500円
24ヶ月で9950円
36ヶ月で1万2340円

と期間を長く設定するほど、料金は安くなり、最長で60ヶ月の契約が可能です。原付スクーターを乗り換える場合に、加入している自賠責保険の期間が残っているときは乗り換え後の原付バイク・スクーターに保険を移すことも可能です。
期間が残っていても返金してもらうことはできませんが、乗り換えなら保険代が無駄になることがないので、少し長めの保険をかけておくほうがお得です。

※保険の料金は年度によって見直されることがあります。また、排気量によって金額は変わります。こちらの金額は2018年2月現在のものです。
 

原付バイク・スクーターの任意保険の費用

重大な事故を起こしてしまった場合、自賠責保険だけではまかなえないこともあるので任意保険にも加入することをお勧めします。

任意保険の料金は保険会社により異なりますが、今回は東京海上日動さんに見積もり価格をだしてもらいました。
被保険者は37歳の筆者の設定で、保証内容は対人、対物無制限としました。原付は車種による保険料の増減はありません。37歳の私の場合、運転者を21歳以上に限定する保険にすると年間の保険料が2万340円で、運転者の年齢を問わず保証する内容にすると保険料は倍以上の4万3030円と倍以上でした。運転者の年齢条件は無制限か21歳以上のどちらかを選択できます。
 

原付バイク・スクーターの他にバイクを所有していた場合

バイクの任意保険に入っている場合はファミリーバイク特約が組める

バイクの任意保険に入っている場合はファミリーバイク特約が組める


原付バイク・スクーターの他にバイクを所有していて任意保険に加入している場合は、原付まで保証をまかなうファミリーバイク特約というオプションに入ることが可能です。バイクも車種による保険料の増減はありませんが年齢条件は年齢問わず、21歳以上、26歳以上と設定が可能です。

私は37歳なので26歳以上で設定、保証内容は対人、対物無制限で見積もりをとってみると年間の保険料は2万8310円でした。これにファミリーバイク特約をオプションでつけると保険料は3万8230円となり増減額は9920円となります。
 

原付バイク・スクーターの他に車を所有していた場合

原付バイク・スクーターの他に車を所有していて任意保険に加入している場合も、ファミリーバイク特約への加入が可能です。車が軽自動車の場合は車種による保険料の増減がないので、ここではわかりやすく軽自動車を所有している前提で見ていきます。

運転者の年齢条件は無制限、21歳以上、26歳以上、35歳以上から選択可能です。私の場合は37歳ですので35歳以上で設定します。保証内容は対人、対物無制限。さらに車の場合は人身障害3000万円が必ずセットでついてきます。

この場合の車の年間保険料は5万3230円で、ファミリーバイク特約をオプションでつけた場合は6万3190円。差額は9960円です。
 

軽自動車税

原付バイク・スクーターを所有していると一年に一回、軽自動車税を支払わなければいけません。自宅に払込票が郵送されてくるのでコンビニなどで支払いが可能です。
原付スクーターの場合、金額は2000円です。
 

駐輪場代

最近ではバイクや原付スクーターの駐車禁止の取締りが厳しくなっています。街中に駐輪していると駐車禁止の取締りをされて罰金を支払うことになるので、出先では必ず駐輪場に駐車する必要があります。

職場や学校の敷地内に駐車スペースがある場合は良いですが、無い場合には駅前などの駐輪場を活用しましょう。相場は東京都内で3000円~5000円ぐらいです。
 

消耗品代

定期的に整備することでバイクの寿命は延びる

定期的に整備することでバイクの寿命は延びる


定期的に交換が必要な消耗品はタイヤ、ブレーキパッド、ブレーキシュー、エンジンオイル、そのほかスパークプラグやウエイトローラー、ドライブベルトなど。大体の交換頻度は以下の通りです。

タイヤ(10インチタイヤと過程):5000km
ブレーキパッド・シュー:10000km
オイル:3000km
ウエイトローラー・ドライブベルト:20000km

交換する際の費用は以下を目安にしてください。

タイヤ前後合計:10000円
ブレーキパッド・シュー:10000円
オイル:2000円
ウエイトローラー・ドライブベルト:12000円
 

まとめ:原付バイク・スクーターの年間維持費合計は?

原付バイク・スクーターを所持した場合にかかる費用をそれぞれ見てきましたが、シチュエーションによって金額に差がでることはおわかりいただけたかと思います。上記のほかにガソリン代もかかります。

最後に以下の設定で年間の維持費合計を算出してみましょう。どちらの場合も新車で原付を購入した場合の初年度の費用を算出します。

■通勤で原付を使用するAさん
片道10kmを原付で通勤。年間の走行距離は6000km程度。年齢は37歳。車は軽自動車を所有。会社の最寄り駅の駐輪場を借りている。

■休日のみ原付を使用するBさん
原付を使うのは休みの日ぐらいで年間の走行距離は2000km程度。年齢は26歳。

【Aさんの場合】
自賠責保険代:7500円(1年で計算)
任意保険代:9960円(ファミリーバイク特約)
軽自動車税:2000円
駐車場代:5000円
消耗品代:1万4000円(タイヤを一回、オイルを二回交換したとして換算)
ガソリン代:1万6560円(レギュラーガソリン138円 燃費50km/Lで計算)
合計:5万5020円/年

【Bさんの場合】
自賠責保険代:7500円(1年で計算)
任意保険代:2万340円
軽自動車税:2000円
消耗品代:0円
ガソリン代:5520円(レギュラーガソリン138円 燃費50km/Lで計算)
合計:3万5360円/年

通勤で毎日使うAさんの場合は年間5万5020円、週末のみ使うBさんの場合は3万5360円になりました。前述したようにシチュエーションによって金額は増減しますが、あなたのライフスタイルに近いほうを参考にしてください。

生活に便利なコミューター原付バイク・スクーター。今回は年間の維持費をまとめてみました。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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