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有言実行するにはコツが必要
有言実行=言ったことは必ず実行する聞いて分かっていても、実際にやると難しいものです。そこで、有言実行をスムーズに実践するための秘訣を3つご紹介します。
秘訣1:実現可能なことしか言わない
子どもに、「○○しなさい。やらないのなら△△よ!」と叱るとき、つい、△△に究極のメッセージを込めてしまうことがあります。「○○しなさい!」だけでは言うことを聞かない、それなら、子どもがビクッとするようなことを言った方が、素直に言うことを聞くのではというママの心理からです。たとえば、×「○○をやめなさい。やめないのなら、もううちの子じゃないよ」
×「○○を食べなさい。食べないのなら、もうずっとおやつはなしよ」
×「○○をやめなさい。やめないのなら、もうどこにも連れて行ってあげないよ」
などが典型例です。太字部分に、どれも現実的ではないメッセージが盛り込まれてしまっていますね。これが有言不実行を加速してしまう大きな原因です。言ったものの、できないのです。
有言実行するためには、子どもがやったことに対して、見合うレベルの反省材料を盛り込めば十分です。先ほどの例を使って比較してみましょう。
×「○○をやめなさい。やめないのなら、もうどこにも連れて行ってあげないよ」
これだと、子どもの反省材料としては厳しすぎです。それどころか、言っていることが大き過ぎるため、母子ともに「こうは言っても現実にはそうならないだろう」と思えてしまう内容です。
それをこう直します。
○「○○をやめなさい。やめないのなら、今日の午後の公園遊びはなしよ」
これなら、ママも実行できますね。公園で遊ぶのが大好きな子にとっては、「今日の午後、実際に公園に行けなかった」という経験は大きな学習材料です。「自分が言うことを聞かなかったことで、公園に連れて行ってもらえなかった。ママは真剣だった」 この経験こそが、子どもの学びを加速してくれるのです。
秘訣2:関連のあるもので反省をさせる
関連のあるもので反省を促すとはどういうことか、ここでもNG例を用いて説明していきましょう。×「ピーマンを最後まで食べなさい。食べなくちゃ、午後の公園はなしよ」
×「テレビを消して先に宿題をやりなさい!すぐにやらないと、今晩の食後のデザートはなしよ」
太字部分を比較すると分かりやすいのですが、
1つ目の例=ピーマンを食べないと、公園遊びがなくなる
2つ目の例=テレビを消さないと、デザートがなくなる
このように、自分がやったことと関係のないものを取り上げられてしまうと、子どもは、それを「罰」と感じます。その段階で素直に受け止められず、反抗心がでやすくなるので、言うことを聞きにくくなります。だから、「○○しなさい。やらないのなら△△よ!」と言うときは、出来る限り同類のものを組み合わせるのが効果的に反省を促すコツです。先ほどの例を使うと、
○「ピーマンを最後まで食べなさい。食べなくちゃ、食後のヨーグルトはなしよ」
○「テレビを消して先に宿題をやりなさい!すぐにやらないと、食後のテレビタイムはなしよ」
のようになります。同類を組み合わせることで、子どもも納得が行きやすくなり、反省も促されます。
秘訣3:すぐに行動に移す
「○○しなさい。やらないのなら△△だよ」の○○が守れなかったら、すぐに△△へと移ります。この「すぐに」が学習効果を高めるので、ママは割り切って実行に移す気持ちが必要です。ママが有言実行をスタートさせると、はじめはきっと、お子さんも抵抗感を感じるはずです。「これまでは押せば何とかなったのに!」と反抗することもあるかもしれません。そしてきっと、「今回だけお願い!」と言ってくるでしょう。でもそんなときもグッと我慢。
「次のときには1回で聞くようにしなさい」と次回への頑張りを促し、その回はすぐに行動へ移りましょう。「じゃあ、今回だけよ」をやってしまうと、「ゴリ押しすればなんとかなる」と学習してしまい、せっかく頑張ってきた一貫性が崩れてしまうからです。
ママがすぐに行動を起こすことで、そのときは、子どもの機嫌を損ねることになるかもしれません。でも後々振り返れば、それは一瞬の通過点です。いったん、きちんと言うことを聞く仕組み作りができれば、親子のハッピータイムが増え、機嫌を損ねること自体がなくなるのです。しかも、「○○しなさい」だけで言うことを聞いてくれるようになります。だから、一時的な険悪ムードを恐れずに、一貫性を持って、頑張ってください。
ポジカリ2ステップのまとめ
「○○しなさい。やらないのなら△△だよ」を使うときは、- 非現実的で大げさなことは言わない
- 同類のことで反省を促す
- やらなかったら、すぐに行動に移す
>> 最後に、「ポジカリメソッド」のまとめです。