デジカメを自然観察に使える方法をご紹介します。
身近なところにいる昆虫を撮ってみよう
セミは身近にいて撮影しやすい昆虫。セミの撮影から始めてみると案外簡単に撮影できる。
昆虫採集と聞くと野原や山林に出掛けるというイメージがありますが、案外身近なところに昆虫はたくさんいます。取り立てて遠くに行かなくても身近な昆虫を撮ることから始めていきます。
夏の季節であれば、セミが撮りやすいです。セミは鳴くのでどこにいるのかがわかりやすいというのと都市部の公園などでも生息していて探しやすいというのがその理由。
セミの声が聞こえる木に近づいてよく見まわしてみると、枝などに止まっているセミを見つけられます。
セミが止まっているのを見つけたら、デジカメを向けて撮影します。このときの撮影のポイントは次の二点。
木の枝などの高いところに止まっているセミを撮るときは、ズームレンズを望遠にして撮影しますが、このときには手ブレに気をつけます。高倍率の望遠にするほど手ブレは起こりやすくなります。カメラに手ブレ補正機能があれば設定がONになっていることを確認。そしてしっかりカメラを固定して撮影します。
三脚を使って撮影するのがベストな方法ですが、三脚がない場合は、木などにカメラを押し当てて固定しながら撮影する方法も有効です。
低い位置に止まっているセミの場合は、ゆっくり近づけば至近距離から撮影も可能。至近距離で撮影する場合は、マクロモードを使います。マクロモードとは、レンズから10センチ程度以内に被写体を近づけてもピントが合うようにする機能のこと。
コンパクトデジカメのコマンドボタンの中に花の形をしたアイコンがあるものもあります。この花の形のアイコンがマクロモードの設定ボタンです。アイコンがない機種は、メニュー項目から設定できます。
他の昆虫も基本的には同様の方法でアプローチすれば、様々な種類の虫を撮影できます。
飼育している昆虫も撮ってみよう
飼育している昆虫も撮っておきたい。定期的に撮影すれぱ観察記録にもなる。
家庭で昆虫を飼育しているのであれば、もちろんこれを逃す手はありません。しっかり撮影してみましょう。
毎日見ている昆虫だとそこにいることが当たり前になってしまい、案外写真に記録することがないということも多いもの。限られた期間だけ生息する昆虫は、活動期こそ写真に撮っておきたいところです。
飼育している昆虫は、飼育している様がわかるようなショットを撮っておくのでもいいでしょう。無理に自然に生息している形を作ると、余計に不自然感が伝わるものです。
また、定期的に撮影すれば観察記録として残すこともできます。飼育しているからこそできる撮影なので、デジカメで決まった時間帯などに撮ってみるのもお勧めです。後日に写真を比較して成長の変化を知ることもでき、お子さんの自由研究としても役立つかもしれません。
次のページでは、植物採集の撮影方法についてご紹介します!