なぜかお金が寄ってくる人の習慣<7>お金持ちは学んだことを即座に実行する
皆さんは1カ月でどれくらいの本を読みますか? ほとんど読まない人から10冊、20冊などたくさん読む人もいるでしょう。ただし読んだ本の数は関係ないと伊藤さんは言います。「大切なのは本を読んで学んだことをどれだけ実行したか? たとえ100冊読んでもそこで知ったことを1つも実行しなければ何の意味もありません」
伊藤さんは1冊読んだら必ずそこに書かれていることの中の1つを、即座に実行することをルール化しています。
「たくさんやろうとすると無理が出ます。1つだけと決めておくのがポイント。とくにハウツー本なら目次をざっと読んでその1つを即座に実行します。実行したら本代の元は十分取れたと判断、その本は人にあげるか捨ててしまいます」
金持ち体質は毎日1つでも新しいことを実践
「先日も齋藤孝さんの『雑談力』を新幹線の中で読みました。そこで雑談力を付けるには漫画を読むのがよいと書かれていました。いくつかの漫画が紹介されていたので、その場でアマゾンで購入しました。読みながら実行するんです」
毎日が本番のビジネスでは覚えていたら間に合わない
学校の試験や資格のための勉強ならば知識を蓄えておくことが必要です。しかし日常生活や仕事の中では特定の試験日があるわけではない。ならば覚えるのではなく即座に実行することが大切だと伊藤さんは言います。「実社会や実生活では毎日が本番で毎日が試験のようなもの。学んだことを記憶する前に実行することが求められます。行動すれば嫌でも覚える。動くことが先なのです。ところがセミナーでも講演でも積極的に参加し一生懸命にノートを取って勉強しますが、覚えようとするだけで実行する人が少ない。結局何も学んでいないことと一緒なのです」
学生時代から勉強とは知識を覚え、蓄えることだということ。それが身にしみてしまっている人が多いのではないでしょうか? 社会人になりビジネス社会で仕事をするようになると知識やハウツーを蓄えただけでは意味がない。行動に移して初めて意味があるのです。
「業績を上げている経営者やビジネスマンの人たちを見ていると、即断即決はもちろん、即行動が基本です。学んだことはその場で行動に移す。それがお金持ちへの扉をひらくことにつながるのです」
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伊藤喜之さん
1981年、愛知県生まれ。大学時代にベンチャー企業「アライブ」の立ち上げに参加。その後商社の営業マンとして就職するも成績が振るわず倉庫番に回される。すべてに挫折した経験から一念発起、副業でDJイベントをしながら無休で働き、CDショップにイベントの営業やラジオ局で営業。その働きが認められ元バイト先の「アライブ」社長に誘われ同社で働くことに。飛躍的に営業成績を上げ、2008年同社取締役に。現在の年収は2000万円を超える。
主な著書に『バカでも年収1000万円』(ダイヤモンド社)
取材・文/本間大樹 イラスト/竹松勇二 パネル・図版/引間良基