食卓とダイニングルームの寸法
最近のキッチンはダイニングスペースを一体として考えるオープンキッチンの考え方が一般的になってきました。マンションや戸建て住宅のプランを見ていて、いつも気になるのが食卓の必要寸法が十分に確保されていない計画が多いことです。
特に80平方メートルクラス以下のマンションでは、スペースを広く見せるために食卓テーブルを小さいサイズで図面に描いたり、カット写真を撮る手法が広くおこなわれています。
壁にテーブルの端をくっつけて通路を確保する計画も多く、まともにテーブルセッティングができないダイニングルームの多いことも気になる点です。
今回の記事は、先月と同じく「HUMAN DIMENSION & INTEROR SPACE」のデータをベースに、日本人の暮らしに合わせた寸法を筆者が提案するものです。
現在の日本人の食生活では、戦後主流であった「卓袱(ちゃぶ)台」を使っておられる方はほとんどおられませんし、座式の和風食卓は現代住宅の中でほとんど姿を消してしまっています。
そこで、今回は洋式の椅子に座って食事をするための寸法をまとめました。軽食用のダイネットカウンターの寸法や座式食卓の必要寸法は、別の機会にご案内します。
■椅子の基本寸法
・洋式の食卓を考える前にまず、椅子の寸法を知っておきましょう。椅子の寸法・デザイン・材質は様々ですから、自分たちの体にあった椅子を探すことが大切です。また小さなお子さんのおられる家庭では成長に合わせた子供用の椅子も必要になります。
・仕事用の椅子と、少しリラックスする汎用椅子の違いも知っておいてください。
仕事椅子の寸法
汎用椅子の寸法
・この図を見ても分かるように最小の一人当たりのテーブル寸法は600×600mmですが、少し余裕を見るなら750×750mmのサイズを確保します。
テーブルセットのスペース
最小のテーブル幅寸法
6人掛テーブルの寸法
90cm円形テーブルの寸法
120cm円形テーブルの寸法
・ 食卓テーブルの高さは700~750mmが一般的なサイズです。椅子を引いて立ち上がれるように壁との間には最低でも750mmの空きを確保します。
テーブルの側面寸法
テーブルとコードペンダントの高さ
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