これまでは相続税は「富裕層に対する課税」とされてきましたが、平成27年からの相続税の増税によって、対象となる人が増えます。「大衆課税」になる相続税の対策に関する相談が増えるなか、相続対策の代表格である「不動産対策」「生命保険対策」について、メリットとデメリットを確認しておきましょう。

そもそも対策は必要?

平成27年の相続税の増税は、税率が上がることによる影響は少数で、大半は基礎控除が6割に引き下げられることで対象者が増えることにあります。

自宅5000万円と預貯金3000万円で相続人が子3人であれば、現行は基礎控除8000万円で相続税がかかりませんが、基礎控除が4800万円になることで、約330万円の相続税が発生してしまいます。そこで生前の相続対策が注目されているのです。

不動産による対策のポイント

不動産対策のメリットは以下のとおりです。
不動産での相続対策は慎重に

不動産での相続対策は慎重に

  • 建物を建てると評価額が6~7割程度になる。現金贈与でなく、親が子の自宅を建てて将来相続させる対策も考えられる。
  • 貸家を建てると5割程度の評価額(6~7割のさらに7割)になる。
  • 貸家にすると土地も8割程度の評価になるうえ、「小規模宅地等の特例」の対象にもなる。
  • 売却予定の土地は生前に更地にしておいたり測量等をしておくと、それにかかった費用分の財産が減少するため、これも間接的に相続税の節税になる。
反面、デメリットもあります。
  • 建物があると売却はしづらい
  • 貸家の場合は空室リスクが常に付きまとう(収支がプラスか、借入金が返済できるか)。
  • 不動産は分けづらい財産であるため、誰が相続するかもめる原因になりやすい。
  • 生前に更地にしておけば売却しやすいが、固定資産税が上がってしまう
 
不動産対策は即効性があり、かつ節税金額が大きいため効果は期待できますが、対策をしたために新たに発生するリスクも考えて、慎重に進めたいものです。

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