8月株式市場の傾向
8月相場は、『お盆の閑散相場』と呼ばれ、お盆等のイベントがあるために出来高が細り相場が冷え込む傾向にあると言われています。そこで今回は、そういった傾向が本当にあるのか、8月相場がどのような傾向があるのかを調べてみました。※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
検証対象:全銘柄
検証期間:1990/03/01~2013/07/03
1銘柄当たりの投資金額:20万円
買い条件
・7月末の最終営業日の寄り付きで買い
売り条件
・25日経過後の翌日営業日寄り付きで売り
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7月末に全銘柄を購入し、25日経過後に売却した場合について検証を行います。仮に、勝率が50%以上で、損益がプラスならば、8月は株価が上がりやすい月となります。反対に、損益がマイナスであるならば、8月は下がりやすい月といえるのではないでしょうか。
以上のルールで過去のデータを用いて検証した結果は、以下の通りです。
株式市場の傾向(8月)の検証結果
勝率: 39.85 %
勝ち数: 25,598 回
負け数: 38,641 回
引き分け数: 18,54 回
平均損益(円): -5,293 円 平均損益(率): -1.76 %
平均利益(円): 23,686 円 平均利益(率): 7.90 %
平均損失(円): -24,744 円 平均損失(率): -8.25 %
合計損益(円): -349,828,374 円 合計損益(率): -116,611.43 %
合計利益(円): 606,313,305 円 合計利益(率): 202,108.37 %
合計損失(円): -956,141,679 円 合計損失(率): -318,719.79 %
プロフィット・ファクター(総利益÷総損失): 0.634
平均保持日数: 27.69 日
以上が、株式市場の傾向(8月)の検証結果です。検証結果を見てみると、勝率は39.85%、平均損益(率)は-1.76 %となっています。勝率が低く、1トレードあたりの「平均損益(率)」が-1.76 %とマイナスになっていることから、8月は下落しやすい月と言えるでしょう。
8月相場は「お盆の閑散相場」や「夏枯れ相場」と呼ばれ、相場が冷え込む傾向にあると言われているのは、統計的に見てもある程度正しいと言えそうです。
お盆の時期は市場参加者の多くが夏期休暇を取るため、機関投資家などによる株式の買いが衰える傾向にあります。また、同様の理由により海外からの市場参加者も少なくなり、出来高が減少しやすいと言えます。出来高が少ない中では売り優勢の展開となる可能性が高く、相場全体が冷え込み、株価は下がる傾向にあると言えるでしょう。
今回の検証では、8月は株価が下がりやすい傾向がみられました。そのような下がりやすい傾向がある中、8月の株式市場で好調な銘柄を確認してみましょう。
8月好調ランキング
上記の表は先ほどの検証結果において、勝率の高い銘柄のランキングです。ランキング上位の銘柄から特徴を見ると、「梅の花(7604)」「コロワイド(7616)」「原信ナルスホールディングス(8255)」などの小売企業と相性が比較的良いと言えるでしょう。
これらの銘柄の共通点は、9月末に優待権利確定日があることです。また、上記の優待銘柄は個人投資家に人気があり、このような銘柄は優待を目的とした先回りの買いが強まりやすいと言えそうです。9月は1年で2番目に株主優待権利が確定する銘柄数が多い月です。個人投資家に人気が高い銘柄ほど注目度は高まるのではないでしょうか。8月は、9月に株主優待権利が確定する銘柄に注目してみてください。
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(このテーマでの検証については、【システムトレードの達人】を使って検証しています。記事の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容の正確性および安全性、利用者にとっての有用性を保証するものではありません。当社及び関係者は一切の責任を負わないものとします。投資判断はご自身の責任でお願いします。)