自然災害で会社がピンチ。そんな時に公的支援が用意されているのはありがたいもの

自然災害で会社がピンチ。そんな時に公的支援が用意されているのはありがたいもの

自然災害で会社が倒産したり事業休止したりした場合、従業員は職場を失い、経営者は会社経営を続けられるかどうか判断を迫られます。そんな場合には、労災、雇用保険、税金、助成金、特別融資など、様々な公的支援が用意されています。「従業員に対する支援制度」と「事業所や会社に対する支援制度」に分けて確認してみましょう。

従業員に対する支援制度

まずは、被災した従業員に対する支援制度についてです。

■労働者災害補償保険
東日本大震災では、地震や津波によって死傷したのが勤務中および通勤中だった場合は、労災給付の支給対象になりました。3カ月間生死がわからなかったときは、平成23年3月11日に死亡したと推定して、遺族補償年金・一時金を受け取れる措置が実施されました。労災保険給付請求書の事業主証明を受けられなくても労働基準監督署では請求を受けつけるなど、手続き上でも緊急措置が実施されました。窓口は最寄りの労働基準監督署または出先機関です。

■雇用保険
東日本大震災では、失業等給付でも特例措置が行われました。震災で事業所が休止・廃止したことにより休業または一時的離職を余儀なくされ、給料を受け取れない場合、たとえ事業再開後に再雇用が予定されていても、雇用保険の失業手当を受けることができました。災害では失業手当の原則60日の個別延長給付が可能ですが、東日本大震災の被災者および原発事故による避難者については、原則60日の個別延長給付をさらに延長し、失業手当が最長210日分延長されました。窓口は最寄りのハローワークです。

■未払い賃金の立て替え払い制度
企業倒産により賃金が支払われないまま退職した労働者に対して、未払賃金の8割を立て替え払いする制度です。立て替え払いを受けるためには、事業所が労災保険の適用事業であり、1年以上事業活動を行っていて、事実上の倒産認定を申請するなど、要件を満たしている必要があります。退職時の年齢に応じて、88万円から296万円までの範囲で上限が設けられています。東日本大震災では申請に必要な書類が簡略化されました。この制度は独立行政法人労働者健康福祉機構にて行われています。窓口は最寄りの労働基準監督署です。

次ページでは、事業所や会社に対する支援も確認してみましょう。