奇抜ではなく、シンプルでオーソドックスなものをワングレードアップ
窓廻りの演出方法は、これまでシンプルなカーテンから、 バルーンスタイル、プレーンやシャープシェード、バーチカルブラインドやウッドブラインドなどのさまざまな商品が新築マンションのモデルルームを彩っていました。しかしこちらの『キャピタルゲートプレイス』は、「シンプル・イズ・ベスト」という言葉が最も適した、無駄を省いた装飾性の少ない、さりげない窓装飾で、質感の良い無地のドレープカーテンが用いられていたことが印象的でした。
そして、そのシンプルなセレクトこそが、「窓の下に広がる美しい東京の夜景に相応しい」ということを改めて確認できるモデルルームとなっています。
このモデルルームに想定されている「都会の高層階の部屋」の窓装飾は、「眼下の夜景との調和を考える必要がある」ということを教えてくれる空間となっています。
夜景を見下ろす窓
シンプルで美しいデザイン性を重視しながら、寝室に相応しい機能を用いる
高層階に存在するなど、外部からの目線が気にならないタイプのダイニングやリビングなど家族が集う場所には、形状記憶タイプの曲線が美しいシンプルなレースのカーテンのみが採用されています。就寝するための部屋の場合は、遮光性や断熱性を必要としますが、集いのスペースにはドレープは不要、といった考え方でしょう。サラッとシンプルな上質のレースのみ、という選択は、空間の重量感をなくし、家具の存在を引き立てています。ベッドルーム *画像提供:三井不動産グループ
ベッドルームは「朝の目覚めるまでの光を遮るための機能=遮光性」や「就寝する空間の寒さを軽減するための機能=断熱性」を必要とする空間です。それに適しているのは、やはりカーテン。こちらのモデルルームの寝室では、マナ・トレーディング社のシンプルな生地が用いられていました。
ハンターダグラス社のルミネット
こちらのリビングは、ハンターダグラス社のルミネットという商品が用いられていました。この商品には、『イブニングスター』という遮光の布のを使ったものも選べるので、外部からの目線や光が気になる場合にも適しています。
シンプルで、機能性の高い商品の中にも、それぞれの住まいに対する思い、その部屋についての考え方、利用の仕方をカバーできる商品がたくさんあります。最先端の商品は、とくに機能性が高く、デザインはシンプルといったものが次々生まれていますので、おすすめのものを随時ご紹介していきたいと思います。
万が一の火災に備え、カーテンやカーペットなどには『防炎性能』が追求される
高層階の場合、「防炎性能」と呼ばれる一定の基準を満たした燃えにくい素材を用いる必要があります。それは、消防法という法律で定められています。火事になった際に、燃えにくいものを選ぶことで尊い人命を亡くす可能性を低くする意味合いがあります。消防法上、11階建て以上(31メートル超)の高層マンションに防炎処理されていないカーテンやカーペット・絨毯を持ち込むことは法律で禁じられているのです。高層マンションの消火作業性や避難性の不利さを考慮して、カーテンやカーペットに引火しても、燃え上がらず、他の部屋への延焼を少しでも遅らせることを目的としているためです。
下の写真は、53階にあるスカイラウンジ『ブルームーン』。ここまで超高層になると、窓装飾はもはや不要です。カーテンやブラインドなどは用いずに、ガラスの外は景色、といった選択肢もあるのです。
スカイラウンジ *画像提供:三井不動産グループ