ネットいじめ対策はなぜ難しいのか?
ネットいじめ対策の難しいところは、その閉鎖感。パソコンであれば、家の中の目に触れるリビングなどに置くなどの配慮が出来ますが、携帯やスマートフォンは基本的に個人が持ち歩くものなので、管理が行き届きにくくなります。また、すでに起こってしまっているネットいじめをなくそうと大人が奔走しても、裏サイトを閉鎖したところで、また別サイトを作成することが簡単にできてしまうのが現状。そのため、このような対策はいたちごっこ状態で終わりが見えません。
こう考えると、ネットいじめは起こる前の事前策を取るのが効果的と言えます。私は、0~6歳くらいの小さなお子さんのママとお話をすることが多いので、その立場から見た、やっておきたい2つのいじめ対策を以下にまとめてみました。
携帯を持つまでにやっておきたい2つの強化ポイント
小さい頃からのオープンなコミュニケーションがカギ
いじめは親が気づいてあげることが何よりの心の支えになります。気づくためには、普段からのコミュニケーションがカギ。小さいうちから、おやつの時間などを利用して、自分のことを話したくなる場を作っておくことをおすすめします。
子どもは、「今日、幼稚園どうだった?」「何があったか教えて!」と聞かれると、答えるのをいやがることがあります。そんなときは逆に、ママの方から、「今日ね、すごく嬉しいことがあったの、聞いて!ママね……」のように、ママから心を開く姿勢を子ども達に見せてあげてください。
なぜなら、小さな子ども達は、マネが大好き。特にママがやっていることは、理想形として自分の中に取り込んでいきます。ママが自分の話を積極的にすると、子ども達もマネしてしゃべってくれるはずです。ママ自身がその日にやったこと、最近考えていること、嬉しかったこと、やりたいなと思っていることなどを、どんどん聞いてもらいましょう。
子どもから聞き出そうとするのではなく、お互い話すのが当たり前という「自己開示の習慣」をつけておくと、後々、子どもも悩みを相談しやすい、親も子どもの変化に気づきやすいと、いじめ対策としても役立ちます。
■いざというときに立ち向かえる強い気持ちを育てる
自分のことを悪く言われたら、誰だっていい気はしません。でも、それ以上に、心を傷つけるのは、自分が自分のことを嫌いになってしまうことです。自分を嫌いになるということは、自分の存在を否定することにつながり、人間のもっとも不幸せな姿。
逆に、どんなときにも、自分のことを好きと思える気持ちがあると、人は幸せです。これを心理学では「自己肯定感」といい、逆境のときにそのパワーを発揮してくれます。自分のことを好きでいる気持ちが、いざというとき自分を支えてくれるからです。後々のために、自分を信じ、立ち向かえる強い気持ちを育んでおくことは、最強の予防策。
親は、
- 子どもを全肯定するほめ方
- 全否定しない叱り方