保険金の請求について、自分が置かれる状況を考えながらペット保険を選択する
ところで、「医療費の100%を保険が看てくれる」となると、過保護の域を超えて、本当に些細なことで、毎日でも病院に連れて行くことも可能になってしまいます。そこでこれらの保険商品には、絶対に「1日の限度額」と、特に「保険期間中の限度日数」が設けられています。実際に、「ペット保険「PS保険」」を例にみると、通院1日につき1万円で20日が限度になっています(入院の場合は1日につき2万円で30日を限度とする)。ペットの健康に心配性な皆さんが、仮に、4月1日を保険始期(補償開始)とするペット保険(保険期間は1年)に加入したとします。そして、過度に安全側に立って、些細なことでも飼っているペットを動物病院に連れて行ってあげた結果、12月31日の時点で既に18日分の保険金を請求してしまったとしましょう。皆さんは、この場合に残された3か月間の医療費が心配になりませんか。
医療費の100%を補償するペット保険は、消費者に保険金の請求を抑制するインセンティブが働きにくい構造になってしまいます。保険会社も工夫を凝らして保険商品を設計していますので、皆さんも、その事を理解した上でペット保険を選ぶように心掛けてください。
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