神さまと自然。二つの恵みを授かる旅。
江戸時代、一大ブームを巻き起こした伊勢神宮に、目も舌も満たしてくれる豊かな青い海。「何かいいことありそう!」「本場の伊勢海老が食べたい!」と、シンプルにご利益やとびきりおいしいもの求めて訪れてももちろんOK! でも、いったん伊勢志摩の地に足を踏み入れてみると、それだけに限らずここが何か「特別な地」であることを肌で感じるはす。それは、伊勢志摩の地を通して神さまや昔の日本人の心と繋がれるからかもしれません。そんな「特別」を感じる旅へ、さらに具体的な3つの魅力とエリアごとのポイントをご紹介します。新鮮な伊勢海老をたっぷり楽しめるのも本場ならではの醍醐味!(答志島にて)
伊勢志摩の旅、3つの魅力
1.なんといってもあの「伊勢神宮」を抱える聖地!「お伊勢さん」の名で親しまれる伊勢神宮は、正式名称を「神宮」といい、内宮と外宮を中心とする125社の総称です。清らかな五十鈴川が流れる内宮には天照大神が、森に囲まれた外宮には豊受大御神がそれぞれお祀りされています。どちらも鳥居をくぐったとたん、街中の空気とまったく異なる凛とした空気に包まれて、畏れ多くも「今まさに、神さまのお宅にお邪魔している」という高揚感でいっぱいに! 思わず身が引き締まりつつも気持ちは不思議と穏やか。神聖な森の中でいつの間にかリラックスして、ゆったりと深呼吸している自分に気が付きます。
内宮の入り口。鳥居をくぐって五十鈴川にかかる宇治橋を渡り、神さまのもとへ。
2.実は美しく豊かな海
お伊勢さんのメジャーぶりに比べると、まだまだ全国区レベルで知られていないのでは?とやきもきしてしまうのが、伊勢志摩を囲むリアス式海岸の美しさと海の青さ! 特に、鳥羽市と志摩市を結ぶ「パールロード」の途中にある「麻生の浦大橋(おおのうらおおはし)」は絶景なのです。この橋に近づくたびにワクワクし、見慣れた牡蠣筏が浮かんでいるのが見えてくると、同行の友人たちに「ほら見て!見て! あれ牡蠣筏でね…」と軽く興奮しながら説明を始めてしまいます。鳥羽十景のひとつにもなっているこの景色は通ることがあれば必ずおさえてくださいね! 他にも、水族館、博物館、海女小屋、海水を使ったタラソテラピーなど海にまつわるスポットや楽しみが盛りだくさんなんですよ。
鳥羽市浦村町今浦と本浦を結ぶ麻生の浦大橋。美しい橋と牡蠣筏が浮かぶ、この地域らしい景色です。(写真提供:公益社団法人 三重県観光連盟 「かんこうみえ」http://www.kankomie.or.jp/)
かつて朝廷へ食料を献上していた「御食つ国(みけつくに)」でもあるこの地は、今も伊勢えびやあわび、牡蠣、さざえ、ふぐ……と、季節ごとにグルメな海の幸がとにかく豊富! 冬には道路の脇に出現する牡蠣食べ放題の「牡蠣小屋」が大賑わい。三重県外からも多くの人が訪れます。また、昔から地元で親しまれている伊勢うどんや手こね寿司など、伊勢志摩ならではのご当地グルメも多く、注目度が高まっています。中でも、コシのある讃岐うどんとは対極をなす、「ゆるふわ系」(?)な伊勢うどんは東京でも「伊勢うどん友の会」ができるほどの人気!ぜひ現地で本場の伊勢うどんを食べて、未知のゾーンを体験してください。
「コシがない」ことでかえって注目度がアップしている伊勢うどん。やわふわな独特の食感に一度食べるとはまる人続出!