さて、今日は「田舎で茶の湯」を学ぼうか!
1時限目:田舎の茶の湯は「お茶の子さいさい」
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さて、苦労しないでできることを「お茶の子さいさい」といいます。「お茶の子」とはお茶に添えて出される茶菓子のことで、簡単に食べられることから容易にできる喩えとなったとか。
茶の湯のキツイ縛りを解き放って、田舎暮らしならではの茶の湯が楽しめないか?亭主(茶の湯で茶をたてて接待する人)の気持ちがこもってさえいれば、これはもう立派なもてなし。今回は、お茶の子さいさいで茶人になる方法を提案します。
2時限目:盆略(ぼんりゃく)で田舎の茶人になりきる
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茶の湯の道具も家庭にある物を上手に見立てて楽しむ、裏千家の発想です。今回は、それを田舎暮らし風にアレンジしてみましょう。
・カフェケトルを鉄瓶を見立てる
コーヒーをドリップするのに使う電気式ケトル。そう、あの電気の力を借りてお湯を沸かす薬缶(やかん)ですね。電気プレートに水を入れたケトルを置き、スイッチをオンにするだけでお湯が沸きます。沸騰後は自動的に電源が切れるし、ケルト自体はコードレスのため持ち運び自由という優れものです。
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・キャニスターを棗(なつめ)に見立てる
「棗」とは抹茶を入れる容器で、主に薄茶において用いられていますね。本来は木製漆塗りですが、田舎の茶の湯ではキャニスター(保存容器)がオススメです。それも透明で中身が透けて見えるもの。蓋がキュッと閉まるボンボン入れや、シーズニング(調味料)ポットなどもお好みでどうぞ。田舎の風景に抹茶のグリーンがよく似合います。
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3時限目:その他の道具を見立てる
・茶碗/陶器市などで買ってきて、部屋の何処かに置き忘れた可哀想な茶碗があるはずです。無かったら大振りの白いカフェオレボウルなどで、大胆にどうぞ。・茶杓/抹茶を茶器からすくって茶碗に入れるための茶匙。一般に竹製が多用されています。これは柄の長いティースプーンで代用。
・茶筅(ちゃせん)/竹で作られた茶を掻き混ぜるあの可愛いやつですね。茶筅の種類は穂の数により和穂・中荒穂・荒穂に分けられ、濃茶・薄茶を立てるのに使い分けられています。これだけは購入しましょう。代用品ではふっくら、クリーミーにならない。
・床・掛物/掛軸の絵柄は、色を抑えた水墨画風のタッチが雰囲気が出ますね。
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もちろん、画集や漫画本の拡大コピーで結構、これを骨董屋で値切り倒してきた古い掛軸に張り付けます。すると、ほ~ら、あっという間に茶の湯の宇宙空間の出来上がり。ちなみにガイドの私は、Macで制作したCGを和紙に印刷して、悦に入っています。
さて「盆略」の準備は整った。厳かに正座して頂くのもよし、縁側に腰掛けてもよし。ご近所の「粋人」たちに声をかけ、畑の野菜の出来具合い等を話題にして、田舎暮らしのコミュニケーションに務めましょう。存分に田舎の茶人の世界をお楽しみあれ!