現在の相場状況
まいど、相場の福の神こと藤本です。5月23日の日経平均株価の高値1万5942円から、6月13日の安値1万2415円まで、値幅にして3527円、率にして22%強と強烈な下げとなっています。それまでの株高の最大要因であった米・欧・日の中央銀行による金融緩和合戦で、経済が回復した米国がいち早く金融緩和からの出口戦略を示し始めたからでしょう。
米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長が、経済の回復が続けば年内に資産買い入れの縮小に着手する見通しを示したことにより、20日のS&P総合500種は2011年11月以来の大幅安になっています。
相場格言に「知ったら終い」という言葉があります。金融緩和合戦の終了が最大の下げ材料であったのなら、明確に期限まで示したバーナンキ議長の発言で、これについての思惑による下げはそろそろ終了する可能性もあります。
しかしながら、5月23日までほとんどの銘柄が一斉に上昇したアベノミクス相場とは異なり、銘柄選択と買いタイミングが今まで以上に重要となりそうです。
意外な猛暑関連銘柄とは
6月も終盤になり、夏が直前に迫ってきました。猛暑関連銘柄だと、ビール、アイスクリーム、エアコンなど、夏に売れる商品の関連銘柄が簡単に連想できます。しかし、株式市場では意外な銘柄が猛暑関連で買われることもあります。以前、「投資家が毎月25日14時に注目すべき情報とは!」で猛暑関連銘柄をご紹介しました。その中で、意外な猛暑関連銘柄として挙げた【9934】 因幡電機産業 (東証1部) が、また買いタイミングとして面白そうなので再度取り上げようと思います。
【9934】 因幡電機産業 (東証1部)
大阪西区立売堀に本社がある電線・配線器具の専門商社。電設資材ではトップ企業です。単なる商社ではなく、空調部材などは自社製品です。空調部材は、クーラーの室外機と室内機をつなく部材です。エアコンが売れると自動的にクーラーの設置工事が増え、同社の空調部材が売れます。この空調部材は、自社製品なので、利益率が高いのが特徴です。■株式データ
株価 2514円(6月21日終値)
単元株数 100株
予想PER(連)10.2倍
PBR(連) 0.87倍
予想配当利回り 4.49%
時価総額 約669億円
■株価の推移
4月に記事で取り上げてから5月20日3230円の高値まで、右肩上がりの上昇相場となっていましたが、5月28日の公募・売出の発表後、急落しています。公募・売出の受け渡し日の13日に個人投資家の投げ売りにより、2363円の安値を付けています。
■注目ポイント
何といっても、公募・売出価格の2468円が直近の最大ポイントです。この値段を下回っていると、公募・売出価格で購入した投資家による戻り待ちの売りで強烈な上値抵抗線となりそうです。逆にこの上であれば、下値支持線となります。
調達資金は、昨年子会社化したパトカー用回転灯大手のパトライト(大阪市)の株式取得に伴う借入金の返済や、タイでの設備投資に充当しており、「前向きな資金調達」と考えられます。
配当利回りも4%超と高く、隠れた猛暑関連として、夏を直前に再度注目される可能性もあります。公募価格2468円から約5%上の2600円を超えてきたら、目先の底は打ったと判断して買い参戦するのがよさそうです。この場合の損切りポイントは、公募・売出価格の2468円になります。
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