富士登山のシーズンはいつから?
富士山頂から拝むご来光。登山の苦しさも忘れる神々しい瞬間
富士登山の4大ルート、一番人気は吉田ルート
ここがホントの日本最高峰、山頂にある剣ヶ峰
五合目から富士山頂までの主な登山道は4つあります。そのうちもっともポピュラーなのが山梨側からの登山道「吉田ルート」(旧河口湖ルート)。なんと登山者の約60%が利用するという人気ぶり。アクセスもよく、山小屋も18もあって何かと便利。五合目の売店も充実しており、にぎやかでお祭り気分の楽しさもあります。
そのほかには、頂上までの距離が短い「富士宮ルート」、砂走りで豪快に下れる「須走ルート」、ロングコースの「御殿場ルート」の3つのルートがあり、いずれも静岡側です。また、頂上では富士山の火口をぐるりと回る周遊ルート「お鉢めぐり」も人気。1周約3kmで1時間ほど。最高峰の剣ヶ峰にも行けます。
富士登山のスケジュール
富士山渋滞。世界遺産効果でさらに増えるかも!?
頂上でご来光を見るなら、1泊2日コースが基本。平均的なスケジュールは、お昼前後に五合目を出発し、17:00頃までに七~八合目の山小屋へ到着。仮眠を取って翌朝1:00前後に再出発。頂上では、ご来光を拝んだり、お鉢めぐりをして、2~3時間程度過ごし下山。お昼前後に五合目に戻ります。
ただ、ご来光前の時間は登山道の大渋滞は必至。都会の通勤ラッシュか、お盆の帰省ラッシュかと思うほど。頂上でのご来光にこだわらないのであれば、山小屋でゆっくりご来光を見てから頂上を目指すのも一手。吉田ルートの場合、五合目以上ならどこからでもご来光が眺められます。
夜に五合目を出発し、山小屋に泊まらず一気に頂上を目指す、いわゆる「弾丸登山」は山梨・静岡の両県が今年から自粛を呼びかけています。世界遺産登録によって増える登山者の安全確保のためとのことですが、山小屋に泊まったほうが体力的にも楽だし、ゆっくり登れば高山病予防にもつながります。
ご来光が目的でなければ、早朝に五合目をでて昼間に登る日帰りプランもありますが、下山が遅れると五合目に戻ったとき周囲が暗くなるリスクも。いずれにせよ、余裕をもったスケジュールで、ムリなく安全に登山を楽しんでください。
山小屋での宿泊・利用
山小屋は宿泊施設であると同時に、ちょっとした売店でもあります。ペットボトル1本で500円くらいしますが、運ぶ手間を考えればやむをえないこと。飲み物や軽食を頼めば、ちょっとした休憩にも使えます。また、チップ制のトイレもあり、使用料は200円ほど。ここ数年でバイオ式など環境配慮型のトイレが整備され、昔に比べてぐっと使いやすくなりました。吉田口登山道の山小屋の宿泊は、週末は完全予約制。山小屋のリストや空き状況については、富士山吉田口旅館組合のサイトなどを参考に、必要であれば事前に予約しておきましょう。
富士山へのアクセス/吉田ルート
お鉢めぐりの途中にはこんな影富士が見えることも
■公共交通機関を利用の場合
富士急行線富士山駅から富士登山バス(富士山五合目発着)を利用して約1時間。バスのスケジュールは路線バストップページ/富士急のバスを参照。一部のバスは河口湖駅始発。
※新宿方面からは五合目への直行バス(富士急のバス/富士山五合目~新宿線)も便利。高速バストップページ/富士急のバスを参照。
■マイカーを利用の場合
中央自動車道河口湖ICから富士スバルライン経由で五合目へ。約29km、40分。
または、東名高速御殿場ICから東富士五湖道路経由、富士スバルライン経由で五合目へ。約75km、90分。
【2019年富士スバルラインマイカー規制日程】
2019年7月10日(水)~9月10日(火)
※詳細は富士山有料道路 富士スバルラインを参照
2012年夏には32万人近くの人が登った富士山。そう聞くと、誰でも登れる気軽な山のようですが、そこはやはり日本最高峰。挑むには入念な準備が必須です。とくに装備はガイドブックを参考にしたり、アウトドア専門店の人に相談するなどして万全に。ぜひ、日本一の山で素晴らしい達成感と景色を味わってみてください!