不思議な言葉を投げかける楽曲に想像力と正義感を見る

■バンド名
THE BLANKEY JET CITY

■おすすめの作品

「Bang!」「C.B.Jim」「ロメオの心臓」他

80年代後半に起こった空前のバンドブーム、ホコ天での沸騰する人気と供に、TBS系の番組「イカすバンド天国」も、それに拍車を掛ける現象を巻き起こしました。しかし話題性と物珍しさばかりを主体にしたバンド選考で、大して実力もない者までデビューさせたりと、全てが必ずしも良い方向ではないところに陥っていました。

そんな最中、全身にタトゥを施し、気迫のある演奏と澄んだ瞳をした少年のようなヴォーカル、無闇に触れると刺されてしまいそうな、まるで毒牙に似たようなパンクス上がりな3人組が登場しました。それがTHE BLANKEYJET CITYでした。

不思議なネーミングのこのトリオの楽曲は、更に不思議な言葉を投掛けました……「ネコが死んだ」「僕の心を取り戻すために」等、何の事だか?と思いつつも、日本じゃない異国情緒、しかも殺伐とした原風景に溶け込むような、絵画にも近い創造性を感じました。特にヴォーカル&ギタ-の浅井健一の真剣な眼差しの向こうに、測り知れない想像力と正義感を見たのです。

つまらないモノを面白く、カッコ良くしてやるよ!という勢いと真摯さの両方を兼ね備えた、新鮮な才能に出会った気がしました。あの時からずっと虜になっています。

おそらく「イカ天」史上でも、成功しインパクトを残した数少ないバンドの一つである事は間違いありませんが、その後解散する2000年までの10年間の活動は、近代Jロック史上を語る上で、外す事が出来ない存在です。




※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。