歯・口の病気/審美歯科

セラミック治療のデザイン

審美歯科で行う、セラミック治療のデザインのポイントについてご紹介します。状態やご希望の治療結果に合わせて、「シンプルデザイン」「セミデザイン」「フルデザイン」のセラミック治療を、それぞれご紹介しています。

石井 府中

執筆者:石井 府中

歯科医 / 審美歯科ガイド

セラミック治療のデザイン

セラミック治療のデザイン

セラミック治療を行う際、仕上がりイメージや状態に合わせて治療方法を選択します。「デザイン」と呼びますが、「シンプルデザイン・セラミック」「セミデザイン・セラミック」「フルデザイン・セラミック」に大きく分けられます。

シンプルデザイン・セラミック

まず、シンプルデザインの場合、例えば前歯1本だけが神経が死んでしまって変色している場合や、既に治療した差し歯などがブラックマージンなどの変色を起こしている場合などに適用されます。基本的なデザインは顔の真ん中を軸として、線対称の位置にある歯と左右対称になるようにバランスをとることが重要です。

歯の色や形、透明感などをぴったり線対称に仕上げるのです。これにより、人の顔の左右のバランスが整って見える効果があります。

セミデザイン・セラミック

セミデザインセラミックの場合、シンプルデザインの設計に加え、歯の長さや出っ張り具合を調整することが出来ます。主に前歯が出っ歯気味だったり、前歯2本だけが大きすぎたりするような場合に適用されます。出っ歯を直すことにより、横顔のラインもすっきりと整えられます。鼻とあごを結んだラインより内側に唇の位置がある状態が、美しい横顔と言われています。また、前方運動時の下の歯の噛み合わせの調整が非常に重要です。

フルデザイン・セラミック

フルデザインの場合、前歯の歯並びを直したいけれども、矯正装置を長期間に渡って付けられない場合などに適用されます。矯正装置を長期間付けないメリットと引き替えに、歯を削る治療となりますが、1ヶ月程度の通院で歯並び・歯の形・色の全てを直すことが出来ます。前から3番目の犬歯が八重歯になっている・上下の噛み合わせが反対咬合(はんたいこうごう)・前歯がガタガタの乱ぐい歯(らんぐいば)になっているなどの場合に適用されます。仮歯の段階で、歯の長さや出っ張り具合、大きさなどのバランスを整えることが非常に重要となります。また、患者さんのイメージを術者が的確にキャッチボール出来る信頼関係やセンスが問われる、総合的な治療になります。

次のページでは、全ての治療に共通するポイントをご紹介します。

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