日本茶/日本茶のおいしい入れ方

新茶のおいしい入れ方

「新茶を飲むと一年間無病息災で過ごせる」という言い伝えがあります。新茶の収穫は、4月上旬に温暖な鹿児島からはじまり、桜前線のように日本列島を北上していきます。縁起物でもあり、体への栄養価も高く、みずみずしさを感じ旬の味わいが堪能できる「新茶」を楽しんでみませんか? 新茶のおいしい入れ方をご紹介しますので、ぜひ試してみてください。

市川 雅恵

執筆者:市川 雅恵

お茶/日本茶ガイド

新茶とは

新茶

新緑の季節、新芽が美しい茶畑

お茶の樹は、永年性常緑樹に属していて年に何回も新しい葉を出し、年間3~4回摘み取りができる生命力の強い樹です。ただし、冬の間は収穫ができません。気温が15℃以下になる11月頃から休眠にはいり、じっと栄養分を蓄え冬を越します。

気温が15℃以上になる4月頃から芽が膨らむ萌芽(ほうが)が始まり、新芽に成長していきます。春先に芽吹いた最初の新芽を摘みとってお茶にしたものを「新茶」「一番茶」と呼びます。

【INDEX】

新茶と一番茶の違い
新茶はハツモノ
新茶の入れ方

新茶と一番茶の違いは?

春先に最初に摘む茶の葉には、越冬で蓄えられた栄養の約70%が含まれます。栄養価に優れていること、葉が柔らかく風味豊かなことから、上質茶として扱われます。

「一番茶」は新茶シーズンに摘んだ茶葉を温度管理しながら大切に保管され、高級茶の原料として年間を通じて出荷されます。一番目に摘んだ葉なので一番茶。「新茶」は摘みたてをすぐに出荷。このときにしか味わえない、フレッシュな味わいと香りがあります。

新茶はハツモノ

新茶

新茶は季節限定の若葉の香り

お魚のサンマも今ではスーパーで一年中入手でき、食べることができますが、サンマの旬は「秋」です。それと同じく、日本茶の旬は「初夏」にあたります。

日本では、その年初めて収穫されたハツモノには、他の食べ物にはない生気がみなぎっていて、それを食すると新たな生命力を得ることができると考えられています。見えないエネルギーをいただくことで気力も養う意味があるのですね。昔から、「新茶を飲むと一年間無病息災で過ごせる」という言い伝えもあるほどです。

新茶の収穫は、4月上旬に温暖な鹿児島からはじまり桜前線のように日本列島を北上していきます。縁起物でもあり、体への栄養価も高く、みずみずしさを感ずる旬の味わいが堪能できる「新茶」を楽しんでみませんか?

次のページでは、おいしい新茶の入れ方をご紹介します!

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