洋服と同じように食器棚の中も衣替え！

衣替えの時期ですね。

学生の制服が夏服になったのを見ると「器の衣替えをしなくちゃ！」と思います。着るものは衣替えをしますが、「器の衣替え」ってみなさんピンとこないかもしれませんね。でも、器にも季節ってあるんですよ。特に和食器には季節感があふれ出ています。分かりやすい例で言うと、竹素材の物やガラス素材はやはり夏のもの。塗り物（漆）は冬のもの。  

正式な懐石料理や茶懐石となると、少し早目に季節を先取りして、料理や素材との相性なんかも考えて器を選びますが日常、家庭で使うとなると先取りしたり、難しく考える必要はありません。

単純に、「今の季節に美味しく、心地よく感じる器選び」が基準で良いと思います。蒸し暑い季節に竹やガラスの素材の器にお料理が盛られていると、ただそれだけで、清々しく、涼しく感じて食欲もわきますよね。さらに、竹なら水でさっと濡らして雫が付いていたり、ガラスなら氷が敷かれていたり……。葉らんが敷かれていても涼しげです。 

 

 

 

器の使い方は無限

いつもの、お刺身もガラスのプレートに盛りつけてみると、素敵な前菜風に。

わざわざガラスの食器を買い足さなくても、ワイングラスや大振りのロックグラスに冷製スープを入れるだけでもＯＫです。 また、お料理以外にも、ガラス玉やビー玉と水を入れて、切り花を浮かべたり、葉っぱを浮かべたりと暑い時期ならではの涼を感じるしつらいと楽しんでいます。 こうやって、ちょっとしたアイデアと遊び心で季節を楽しむ器選びと器遊びができるんですよ。

暑くなると自然とガラスものや、藍色や薄い色のもの、白っぽいものに自然と手が伸びるようになります。だから毎年この時期になると食器棚の中を衣替えするのです。

器の衣替えルール

では、器の衣替えのルールを簡単にご紹介します。よく使う、見た目に涼しいガラスの物や、藍染めの器、白っぽい器などを食器棚の前面そして、目線の高さに持ってきます。色の濃いものや、塗りものなどは食器棚の奥、又は別の場所へと移動します。

同じシリーズでも、目につく中央部分に薄い色を、濃い色は端の方に。たったこれだけです。

食器棚の衣替え、ぜひやってみて下さいね。ちょっとした入れ替えと並べ替えだけで、見た目も涼しげに、そして使い勝手もとてもよくなりますよ。