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歳を取ってからでは遅い!? 20~30代からの生活習慣も影響するロコモティブシンドローム

日本整形外科学会が、将来ロコモになる可能性を判定する目安となる「ロコモ度テスト」を発表しました。そもそも、ロコモティブシンドロームとは何でしょう? 若いから関係ないと思っている人は注意が必要。40代、50代になってから慌てても、なかなか巻き返すことはできません。


整形外科専門医で、「ロコモ チャレンジ! 推進協議会」委員でもあるガイドが、ロコモの基本についてお話します。

ロコモティブシンドロームとは

「ロコモティブシンドローム(通称「ロコモ」)」という言葉を聞いたことはありますか?

ロコモティブシンドロームとは、体を動かす器官、骨や関節や筋肉、神経など体を動かす「運動器」の障害によって、移動能力が低下することで要介護や寝たきりになったり、その可能性が高い状態のことです。

昔から言い方で言うならば、「足腰のおとろえで動けなくなってしまう状態」とも言えるかもしれません。


メタボに続く国民病として、「ロコモ」が注目されているわけ

でも、単なる「足腰のおとろえ」なら昔からあったはずですよね。では、どうしていま「ロコモ」が「新国民病」と話題になりつつあるのでしょうか。それには2つの、昔とは大きく違う点があるからです。

■私達の寿命が急速に伸びてきた
日本の超高齢社会へ移行するスピードはなんと世界一! 昔の方は「人生50年」と詠んだといいますが、実は骨、関節、筋肉などの体を動かす器官(=運動器)が原因で、入院、手術が必要になる人の数は、50歳台から急激に増加します。

現代は医療の進歩で内臓の病気に対処できるようになり、寿命が伸びてきていますが、体を動かす「運動器」の寿命はそれに追いついていないのかもしれません。

■体を使わなくても生活できる社会になってきた
科学技術の進歩により生活はどんどん楽になり、昔ほど体を使わなくても暮らせる社会になりました。例えば、昔だったら歩いていた距離でも、現在は車や電車が使えます。さらに、生活家電やパソコンの普及によって、家の中の活動量すら日々減ってきています。

でも、人間は「動物」。「動くもの」で、そもそも体を動かすようにできているので、楽だからと体を動かさないことで、腰痛や肩こりなどの様々な不調に悩まされることにもなるのです。余談ですが、国民の有訴率、つまり多くの人が困っている症状の第一位は、物忘れや目のかすみ、頻尿などを差し置いて「腰痛」です。

「ロコモ=高齢者」は大間違い! 20代からの意識が未来を変える

運動器の機能は急激に落ちるわけではありません。20代、30代から目に見えないうちに徐々に低下してゆきます。ですから、超高齢社会で、便利な現代に生きる私たちが将来元気に活き活きと過ごすためには、若いうちから自分の運動器の状態をきちんと把握して、気をつけてメンテナンスすることが必要なのです。

そこで、次ページで将来ロコモになる可能性が高いかどうかをテストする「ロコモ度テスト」をご紹介します!