日経平均株価の節目価格は1万4700円前後、
高値は1万5700円ぐらいが実現可能か
日経平均株価の見通しは?
理由は構成比率にあります。値がさ電機株中心に為替感応度の高い輸出関連銘柄の採用が多いので、円安の時は急上昇し、円高の時に上がりにくい性質があります。
円安は概してアメリカやヨーロッパの景気が良い時に起こりますが、今はグローバル化が進んでいるので、どこかの国が少し景気停滞と報道されただけで「不況が周辺にも及ぶ」と即反応する動きが出て、為替はあっけなく反転することがあります。
しかも、日経平均株価が金融商品として売買の対象になっているため、きっかけさえあれば大きく売られたり買われたりします。
最近は世界的に超高速取引が主流になっています。しかもコンピュータソフトで「為替や金利がこう動いたら売り(あるいは買い)」という具合にあらかじめ条件が設定されてあるので、個人投資家がちょっと油断している間に急落したり急上昇したりするのです。
こうした背景をよく理解して高値での売買よりも確実に利益が確定できるように投資するようにしましょう。
高値覚えしているとつい、「この間、××円まで上昇した。その値段で売りたいからもう少し様子を見る」などとのんびりした対応をしてしまい、かっこうの高値を売り逃してしまいます。利益確定したら、早めに売ることが超高速取引主流時代における個人投資家の持続可能な株式投資のノウハウといえます。
さて、日経平均株価はどこまで行くか?が気になるところですが、高値になってから売ろうとするとみんな同じ行動を取ろうとするのでなかなか上手に売れません。高値を聞いたところで自分がその値段で売れる保証はないと肝に銘じましょう。
今後の見通しとしては
●節目価格の1万4700円前後……節目とは過去の高安攻防価格でその値段になれば反転しやすいという意味です。
●オーバーラン±1000円……だいたいこのあたりだろう、という水準から高値圏ではオーバーランしやすいものです。したがって1万4700円+1000円として1万5700円位が実現可能な高値水準かと思います。
2013年5月23日には1万5942円は瞬間風速のピンポイント高値の実現がありましたが、当面、高値の目一杯の値ではないかと思います。この水準達成で今回の相場はとりあえずいったん、一服すると思います。
後半は難しい相場展開になり予断を許しません。どこかで大きく調整し、現高値水準まで戻れるかどうかではないでしょうか。次の高値目標1万7000~1万8000円にはよほどの経済好転状況が必要です。アベノミクスに夢と実利が一体化すれば別ですが、なお相当先ではないかと思います。
日経平均株価の高値で自分が上手に売れるとばかりは言えないので、堅実に利益確定をこなし、現金比率とバランスを考えて、持続可能な投資を続けましょう。