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脅威の世界同時株高!2006~2007年との違いは?(2ページ目)

「アベノミクス相場」に沸く日本の株式市場ですが、それは海外も同じ。アメリカやヨーロッパでも続く株高。この果てにあるものは、繁栄か? あるいはバブル崩壊か?

執筆者:All About 編集部


株高が終わるとすれば? 2つのシナリオ

日米欧の中央銀行がこぞって凄い勢いで金融緩和を続け、世界は「金余り」が続いています。お金が新しく供給され続けるので、この株高は「終わりなく続くのでは?」などという見方もあります。しかし、それは極端な予想でしょう。株高に終わりがあるとすれば、それは2通りの原因が考えられます。

1. 金融緩和の終了
現在は日米欧が一斉に金融緩和を、それも前代未聞のペースで続けていますが、永久に緩和を続けることはありえません。必ずいつか終わりが来ます。

金融緩和によって「演出」された株高は、緩和が終われば下落に転じる可能性があります。そのためにも、緩和を上手に終わらせるための「出口戦略」が重要になりますが、今のところまだ具体的な対策は出てきていません。それもそのはず、主要国はまだまだ金融緩和を終わらせるつもりがないためです。

2. ○○ショックの発生
○○ショックという仮の名前を使いましたが、2007年に行ったサブプライム問題表面化のようなショック性の出来事が起こると、そこで株高が止まってしまう可能性が大になります。

2006~07年は、2006年後半から1年ほど「世界同時株高」が続いていました。しかし、2007年7月に突然サブプライム問題が表面化。それまで続いていた株高は終了し、来年のリーマンショックへとつながる長期下落が始まります。

このような下落が生まれたのは、それまで株式市場にあった「信用」がサブプライム問題で失われたため。株式市場を信用していた投資家が、信用が失われると一斉に株式から手を引いていったわけです。

お金が余っていても、株式市場が信用できなくなったら株を買う人はいなくなります。そのような事態は、「突然」起こりうるもの。サブプライム問題も世界同時株高が続くなか、突然起こりました。ユーロ危機やアメリカの財政問題など、今後そのような事態が起こる可能性は常に存在しています。

誰も分からない「結末」

前回2006~07年の世界同時株高と違うのは、日米欧が同時に大規模量的緩和を行っている点です。このような事態は近代では前代未聞の状況。そのため株価が高騰していますが、この緩和の果てに何が待っているのかは誰も予想することができません。

世界各国とも自国の経済立て直しに必死であり、金融緩和は行けるとこまで行きつかないとやめることはないでしょうから。
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