多くの人が陥っているワナ
これまで、「家賃と住宅ローンのどちらの方が損か得か?」を第一優先に住まいを手に入れた人たち100組近くにインタビューをしてきました。「1年ほど経つと家に対する愛着が薄れてきた」
「住宅ローンのストレスが思ったよりも大きくて正直不安が高まっています」
「家は帰って寝るだけの場所という感覚ぐらいしか無いです」
「『どう暮らすか?』をあまりイメージしていなかったので、家具の置き場もしっくりしなくて、後悔しています」
「『どこに何をしまうか?』などあまり考えていなかったので、収納がうまく出来ず困っています」
など、ネガティブに答える人が8割近くにも上りました。
もう少し詳しく話しを伺うと、家を手いれる時に、「損か得か?」が決め手になり、他の動機はあまり考えなかったといいます。
その結果、インタビュー内容のようにネガティブな感想が多くなったのでしょう。幸せを形にするために手に入れた家だとすれば、これでは本末転倒です。
家を手に入れるのにとても有効な「パワフルな質問」
「何のために家が欲しいのでしょうか?」この質問は、これまで関わらせていただいた家づくりにおいて、とてもパワフルに機能してきました。
なぜなら、
「今まで、そういったことを考えたことが無かったけど、家族で真剣に話し合うことで、家づくりに深みが増した」
「『どうして、そこまで考えなきゃいけないのか?』と思ったけど、ここがはっきりしないと家づくりで混乱してしまうのがよく分かった」
など、家づくりを共にさせていただいたご家族のほとんどから同様の感想を頂いたからです。
この質問は、家を手に入れようと思う人すべてにとって有効に機能するでしょう。何のために家が欲しいのでしょうか?
「子供も増えて、今のマンションが手狭になったから」
「住宅ローンを支払う期間を考えると早い方がいいと思うので」
「会社から近い利便性のいい場所にマンションが完成したので」
「親と同居するため」
「緑の多い環境豊かな場所で家族と暮らしたいから」
「自宅にサロンを併設したいから」
「子供と一緒に住める間に、子供の思い出に残る家になって欲しいから」
「自分が生まれ育った場所で子供にも育って欲しいから」
「進学を希望している学校のエリアで家が販売していたから」
などなど、これらは実際にヒヤリングさせていただいてきた答えの一部です。具体的にどのような思いがあるのでしょうか?
紙に書き出したり、家族で話し合う時間をつくって、理由や動機を可能な限り書き出してみましょう。