いろいろなパターンが
「高いところに登る/落ちる」関連の朝ドラ作品をまとめてみました。記憶で書いているので漏れはもちろんあり、間違いもあったらすいません。例えば『ぴあの』でやたらと自宅の屋根の上で会話していたような記憶があるのですが自信がないので除きました。登る/落ちるパターン
スタンダードに木に登るのは『おはなはん』以外には『あぐり』『あすか』『ほんまもん』。
『あぐり』はカラスの卵から雛がかえるのを見るために木の上で一夜をすごします。なぜカラスなのか? ヒロインに色黒設定があり、また夫となるエイスケ(野村萬斎)との初対面で、彼の書いたスケッチを「闇夜のカラス」と感想をいったため「闇夜のカラスちゃん」とアダ名されていたから。
『あすか』は明日香村、『ほんまもん』は熊野・那智の出身で、山深いところの出身だと木登りしがち。
女性にはタブーだった場所に登ったのは『都の風』と『カーネーション』。『都の風』は祇園祭の山鉾にのったのを見つかって問題になります。『カーネーション』は岸和田だんじり祭りの山車に安岡泰蔵(須賀貴匡)にこっそりのせてもらったのは記憶にあたらしいところ。
タブーとまではいかないけど『天うらら』は神社の屋根(記憶違いでお寺かも)に登って、かなりバチあたり。ヒロインは大工になるのでその伏線ですね。
海に飛び込むのは新しいパターン。『てっぱん』はヒロインの無鉄砲さを出すためでしょうが、『あまちゃん』は自分の殻をやぶって海女さんになることを決意する表現。郡上八幡で川に飛び込む、子どもから大人になる儀式に近いものがあります。
山に登るというのもバリエーションの一つでしょうか。カワラケ投げする『ちりとてちん』、学校登山でご来光を見る『おひさま』などあります。
定番化したのは
このパターンが定番化したのは『あぐり』からではないでしょうか。『あぐり』の一つ前の朝ドラ『ふたりっ子』はヒロインの小学生時代に三倉茉奈・佳奈を使って大ヒット。
その後、最初にヒロインの少女時代を描くことが多くなり、いい年をしたヒロインが木に登ったり落ちたりするのは白々しいけど、子役だったらおかしくない。ということでよく描かれるようになったんでしょう。
型をやぶるおもしろさ
朝ドラにはこんな定番展開がいくつもあり「ワンパターンだ」とよくいわれます。しかし厳密に同じことをくりかえしているわけではなく、いろいろと変えるところ、型があってそれを破るところに朝ドラのおもしろさがあると思います。朝ドラで最も定番なことの一つはヒロインの性格がノーテンキなまでに前向きなところ。それがベースにあるからネガティブシンキングな『ちりとてちん』や引っ込み思案な『ゲゲゲの女房』のような作品も生まれます。
天野アキ(能年玲奈)もかなり悩み症。今後も『あまちゃん』の型破りな展開を期待しています。