良く分からない菊と牡丹

まず始めに、よくある説明文より。「菊」は星の尾が引き「牡丹」は星の尾が引かない。間違ってはいないけど一緒に添付されている写真等は、ほぼ間違い!!

しかし菊花火については説明が難しいのが事実。一言で説明なんて無理です。実際には僕も菊と牡丹を理解するまでに時間がかかりました。そんな菊花火についてです、どうぞ

ではまず写真で菊と牡丹をご紹介!

菊

菊:尾を引きながら薄暗く開く

菊は、見た眼に近い明るさで撮影した画像でかなり暗い炭火のような色の花火です。開いた瞬間から尾を引きながら開花するので、この部分の説明が一般的に言われている尾を引く花火。





 

右の牡丹は紅牡丹(べにぼたん)。
牡丹

牡丹:開いた瞬間から「点」で尾を引かない

花火の業界では赤色を紅(べに)と表現します。この牡丹ですが開いた瞬間から発色しながら「点」で尾を引かず開花します。

分かりました? 分からないですよね! まだ分からない方がほとんどだと思います



さらに分かりやすく説明致します

まず花火の発色する火薬は「星(ほし)」と呼びます。下記の画像で分かるでしょうか?
星

発色する花火の火薬を「星」と呼ぶ

「ディスク」と言う玉名の花火ですが開花している瞬間を撮影した画像です。発色しているすべての火薬を「星」で、紫、緑、紅と様々な発色をします。

星については分かりましたよね? この星なのですが実は、大きく二つの種類に分かれます!

そう、「菊星」と「牡丹星」!これも画像でご紹介。

菊先青

菊星を使用した「菊先青」

菊星を使用した花火で玉名は「菊先青(きくさき、あお)」最初にご紹介した菊花火から青色に変化して開く花火です。






 

青牡丹

牡丹星を使用した「青牡丹」

牡丹星を使用した花火で玉名は「青牡丹(あおぼたん)」開いた瞬間から発色していますよね。これが牡丹星の特徴です。






少し分かって頂けたでょうか? では少しステップアップしますね

菊星と牡丹星の組み合わせについて

この星を組み合わせると下記のようになります。玉名は「紫芯菊先青銀乱(むらさきしん、きくさき、あおぎんらん)」
紫芯菊先青銀乱

菊星と牡丹星を組み合わせた花火


紫色の芯が牡丹星で外側の青色に菊星が使用されています。

菊先青銀乱

露出を補正した画像

右の画像は分かりやすくする為に肉眼で見るよりも明るく補正しました。外側の星が青色に変化するまでに良く見ると炭色の暗い尾を引いてます
ここが菊星の特徴。明るい紫の牡丹星が開花している中で引くので肉眼では分かりにくい部分ですけどね



 

これが牡丹星と牡丹星の組み合わせだとこのようになります。
紅芯桔梗牡丹

牡丹星と牡丹星を組み合わせた花火


玉名は「紅芯桔梗牡丹(べにしん、ききょうぼたん)」

芯に紅牡丹星を使用して外側の星に青牡丹銀乱星を使用しています。ちなみに一番外側の星を親星(おやぼし)と呼びます。

芯については一瞬で難しいですが大玉でしたら親星は比較的、ゆったり開花しますので今度、花火を見る時はこの親星が菊星なのか牡丹星なのか見極めてみて下さい。

もし分かるようになれば今までより花火観覧が面白くなってきますよ
知れば知る程、奥が深く面白い日本の花火! 菊と牡丹は分かって頂けたでしょうか?

分かりやすく言うと、花火が開いた瞬間、直ぐに発色するのが牡丹星で時間差で発色するのが菊星となります。

玉名(ぎょくめい)については同じ菊星でも「菊先」や「引先」と言い方が煙火店により異なります。

最後にもう1枚、こちらは「八重芯紫菊(やえしん、むらさきぎく)」
玉名は親星を基準として考えるので芯に牡丹星を使用していても親星が菊星なので紫菊と表記します。
八重芯紫菊

芯の二つは牡丹星で親星が菊星です

二重の芯なのに八重芯? 何で? それはまた次回説明致します。

今回ご紹介した花火画像はすべて、いせはら芸術花火大会より磯谷煙火店さんの花火でご紹介させて頂きました。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。