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お坊さんを派遣します!僧侶派遣会社の実態

菩提寺がなかったり、あっても遠方である場合、葬儀や法事のときにお願いする寺院はどうやって探せば良いでしょう。後々のことを考えると、まずは菩提寺に連絡をし、同宗派の僧侶を紹介してもらうのが一番ベスト。それで見つからなかったり、菩提寺がない場合は、葬儀社を経由して僧侶を紹介してもらいます。最近は自分で僧侶を探すことができる僧侶派遣会社を利用する人も増えてきました。

吉川 美津子

執筆者:吉川 美津子

葬儀・葬式・お墓ガイド

僧侶派遣会社ではお布施の額が明瞭

僧侶派遣会社で提示しているお布施はリーズナブル。しかしそこには落とし穴も?!

僧侶派遣会社で提示しているお布施はリーズナブル。しかしそこには落とし穴も?!

菩提寺がなかったり、あっても遠方である場合、葬儀や法事のときにお願いする寺院はどうやって探せば良いでしょう。後々のことを考えると、まずは菩提寺に連絡をし、同宗派の僧侶を紹介してもらうのが一番ベスト。それで見つからなかったり、菩提寺がない場合は、葬儀社を経由して僧侶を紹介してもらいます。

最近は自分で僧侶を探すことができる僧侶派遣会社も存在感を増してきました。僧侶派遣会社の特徴は、わかりにくいお布施の額を明瞭にし、リーズナブルを売りにしている点。消費者とお寺をつなぐ、透明ビジネスにも捉えられますが、派遣僧侶のシステムには様々な問題も発生しています。

資格なしの偽坊主も。紹介手数料が20~70%?!


僧侶派遣会社が現状抱える問題点は2つあります。そのひとつが「僧侶の質」。
志を持って登録している僧侶や由緒ある寺院の僧侶も登録しているので、良いご縁をいただけるケースもあります。その一方で、宗派で認められた僧侶資格を持たずに、派遣会社に登録している偽僧侶がいたり、中には複数の宗派のお経をマスターして、自称「どの宗派もOK」と名乗っている人もいます。

もうひとつの問題点は、派遣会社の運営方法。お布施の一部を紹介料として派遣元が手にしますが、その割合が20%~70%。20%でも多い方だと思いますが、70%にもなると、もはや「お布施」の意味から逸脱しているのではないでしょうか。

そもそもお布施とはは、ご本尊への信仰の証として施すものであって、そのおさがりを寺院護持のために僧侶が預かるもの。お経をあげてもらうといった労働に対しての対価ではありません。

僧侶派遣会社すべてが問題だというわけではありませんが、僧侶の質、運営体制など実態が見えにくい僧侶派遣会社が多すぎます。「葬儀の時だけとりあえずお願いしたい」というのであれば、現状では僧侶派遣会社よりも、葬儀を依頼する葬儀社、もしくは仏壇店・石材店などにお付き合いのある寺院を紹介してもらったほうが賢明といえるでしょう。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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