ETF/東証に上場するETF(上場投資信託)の特徴

ETFで注意すべき「カイリリツ」って?(2ページ目)

ETFには「基準価額」と「市場価格」という二つの価格が存在します。ETFへの投資では、この二つの価格の乖離に十分注意を払うことが大切です。その確認方法について知っておきましょう。

執筆者:村岡 里香

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ETFの「乖離率」の確認方法

市場価格と基準価額がどれくらい乖離しているのかは、東証、大証のサイトで毎日公表されている「乖離率」でチェックすることができます。または、モーニングスターのサイトでも確認できます。

■東京証券取引所 「ETFの基準価額と終値の乖離率について」
■大阪証券取引所「上場投資信託受益証券(ETF)におけるかい離率」
■モーニングスター「国内上場ETF価格情報」

では、実際の乖離率を見てみましょう。
東証、大証がそれぞれのサイトで、前営業日の乖離率を公表。「(市場価格の終値-基準価額)÷基準価額」の計算結果です。

(※クリックすると拡大します)東証、大証がそれぞれのサイトで、前営業日の乖離率を公表。「(市場価格の終値-基準価額)÷基準価額」で算出されています


上の表は東証上場ETFの中でも、2013年4月18日時点で市場価格が基準価額より高く乖離していたものの上位です。乖離率が高いもので3%以上もあることがわかります。

市場価格と基準価額の乖離は、とくに出来高の少ないETFで大きくなる傾向があり要注意です。また、海外資産に投資するETFでは、海外資産の時価評価が前日引け値で行われるということもあり、時差の関係も影響しています。とはいえ、乖離が大きいものは本来の価値よりも割高な価格で買ってしまう可能性があり注意が必要です。

10%、中には20%以上もマイナスに乖離しているETFも・・・

(※クリックすると拡大します)10%、中には20%以上もマイナスに乖離しているETFも……!

 

こちらは反対に、市場価格が基準価額より安く乖離していたETFの上位です。このようなETFは本来の価値よりも安く買えると考えることもできます。しかし、それはあくまで乖離が今後修正に向かえばの話。反対にあまりに乖離が大きいETFだと、売るときも大幅に割安な価格で売れてしまう可能性もある、と警戒するべきでしょう。

やはり投資の際は、できるだけ乖離率がゼロに近いETFを選ぶのが無難といえます。

さらにチェックしておきたい指標を次のページでご紹介します>>>>>
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