「争続」は資産家に限ったことではない
長年の思いが相続をきっかけに明らかに
また、親からすれば子ども全員を同じ愛情で育ててきたつもりでも、全く同じ世話や学費を出すのは難しく、どうしても差が出てしまうものです。この過去について、子ども達は少なからず何らかの不公平感を持っていることが多く、この差を相続で取り返そうと思ってしまうのです。
本質は財産をめぐっての争いではない
実際に相続が起きた後に何をもめたのかを紹介します。結果的には引き継ぐ財産の差による争いですが、本質は財産ではないことが多いです。これは考え方の違いが原因です。兄)自分は親と同居して介護で苦労してきたが、弟は何も苦労していない。
弟)兄は苦労せず自宅に住めるが、自分は住宅ローンで苦労した。
兄)親が入院中に自分は何度も見舞いに行ったが、弟は数回しか見舞いに来ない。
弟)兄は近くの病院だからいつも行けるが、自分は遠方で交通費もかかるし頻繁に行くことができない。
兄)過去の不公平を今さら言い出し、自分の権利を主張して財産を欲しがっている。
弟)財産が欲しいわけではないが、これまで良い思いをしてきた兄に多く財産を相続されるのは悔しいから、自分の権利分をもらうことで兄の相続分を減らしたい。
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