チャイルドシート/チャイルドシートの基礎知識

チャイルドシート Q&A(2)(3ページ目)

チャイルドシートの選び方、使い方などで、迷いやすいところ、判断しにくいポイントを解説します。

森本 博

執筆者:森本 博

チャイルドシートガイド

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ジュニアシートのハイエンドモデルの一例


(Q) ジュニアシートはとても安価なものから、高価なものまでありますが、何が違うのですか?

(A)・・・おしりの下にひくだけの簡便なジュニアシートを一般にブースターシートと呼びますが、構造もシンプルで、価格も安いです。
ただし、この製品が事故の際に子どもの体を支えられるのは、主に骨盤周辺だけで、上半身はかなり曖昧なサポートになるでしょう。というのも、肩ベルトが首にかからず、おなかに偏らず、肩甲骨をきちんとキープしてくれることを期待しているのですが、子供がお人形さんのように大人しくしてくれてることは無理でしょう。寝てしまっても姿勢が崩れ、そのまま事故にあったら、大変危険な状態になります。

ですから、価格が高くなるジュニアシートというのは、リスクを出来るだけ解消するように、下記のような構造的なステップを踏みます。

・背もたれはなく、腰まわりだけサポートする
・サイズは小さいが背もたれを備え、上半身もキープ。肩ベルトも位置合わせしてくれる
・頭部までサポートがあり、眠っても姿勢が崩れにくいフィット感を持つ
・頭部のサポートが深くなって、側面衝突を意識したものになる
・背もたれがより大きくなり、小学生の間ずっと背もたれ付きで使えるほどの余裕がある
・側面衝突対策で、頭部のサポートがより深く、強くなる
・胴体部の側面も深くなり、上半身全体を側面衝突から守る
・体格が大きくなっても、サポートし続けられるだけのサイズの余裕と剛性を確保し、側面衝突時の安全性が長い期間、期待できる
・座面形状、ベルトをくぐらせるガイドの形状など、細部まで計算されたものになる

たまに乗る実家の車にとか、友達用なら安いものでもいいと思いますが、ドライブが趣味のような家族の場合は、高価なものを買っても価値はあるでしょう。


(Q) 
インパクトシールド付きのジュニアシートの快適さ、安全性はどうなのでしょうか。

(A)・・・お子様の体の前に大きな胸当てを使用するのがインパクトシールド付きチャイルドシート。幼児と学童を兼用できるものなどがあり、一時はかなり人気でしたが、子供が嫌がる、安全性に疑問がある、などの理由で、今は主流ではありません。

胸当て部分が、子供の骨盤と胸骨にわたって支えてくれなければなりませんが、子供の体格が大きく変わっていくのに、インパクトシールドのサイズや位置は固定だったりして、衝撃時に腰が流れて体が潜り込んでしまい、内臓圧迫など、不測の事態も予測されがちです。

ヨーロッパでいち早くインパクトシールドタイプの危険がうたわれ、一時消滅しかけていましたが、最近では再び製品が出てきています。より拘束性能の高いものが開発されたようです。けれど、いかにも子供ががんじがらめ、という状況は相変わらずなので、良く考えて選びましょう。私個人的には5点式ハーネスが好きです。
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