保育園・保育所/保育園選びの基礎知識

スムーズで納得のいく職場復帰のために(2ページ目)

出産後に仕事復帰を考えている女性にとっては、「子育てと仕事をうまく両立できるかしら?」「そもそも、無事復帰できるのかしら?」と不安になることもしばしば。そんな、働くお母さんになるために必要な準備とは、どんなものでしょうか?

山下 真実

執筆者:山下 真実

子育てガイド


役所での情報収集のポイント

お住まいの役所の担当部署を尋ねて、入園申込に必要な書類と手続き、それぞれの期日について一通り確認します。実際に申込する際には、勤め先から発行してもらわないといけないもの(勤務証明書等)もありますので、事前に必要なものを把握し、いつまでに会社に連絡する必要があるのか確認しておくと慌てずに済みます。

実はあまり知られていませんが、役所は認可保育園に関する情報の宝庫ですので、役所で得られる情報は漏らさず集めて帰りましょう。例えば、入園申込を出す前に、どの園に入園できる確度が高いか分かった方が安心ではないでしょうか。役所が管轄する認可保育園の場合、父母の保育ニーズを指数化して応募者の選考を行っており、指数が高い世帯から優先的に入園させる基準を設けているケースがほとんどです。役所によっては、前年度どの園に何点以上の世帯が入園したかを教えてくれる場合がありますので、忘れずに確認しておきましょう。(お住まいの地域の役所によって対応は異なりますので、必ず教えてもらえる訳ではありません。)
指数例

同じエリア内の保育園でも、指数には差があるケースも。自分の指数以下で入園できた実績のある保育園から優先的に申し込んだ方が、入園確度は高まるといえる


保育園見学のポイント

可能であれば、想定している通園圏をやや外れる場所にある園も含めて見学しておくことをお勧めします。ちょっと遠いからと初めは候補外だった園でも、「見学してみたら施設や保育内容がとても良かった!多少時間がかかってもここに通わせたい」なんて話も珍しくありません。子供が一日の半分近くを過ごす場所ですから、しっかり比較検討したいものです。その際に、園によっては見学できる曜日や時間帯が決まっていたりするので、前もってコンタクトして効率よく回りましょう。また、産前の行動をお勧めしてはいるものの、無理は禁物! 妊娠後期は健診の頻度も上がりますので、早めに予定を立てることがポイントです。

0歳入園が圧倒的に有利

定員イメージ

年齢が上がれば定員数は増えるが、実質的な募集枠はごく僅か。0歳児クラスの募集枠が最も多く、入園しやすい!

都心部など、待機児童が多く保育園への入園が難しい地域においては、子供の入園タイミングも重要なポイントとなってきます。そういった地域にお住まいの方で、もし入園しやすさで復帰時期を選ぶなら、子供が1歳になる前、つまり0歳児クラスに入れる間が圧倒的に有利でしょう。タイミングが合うのであれば、0歳児クラスに4月に入園して、4月に仕事復帰するのがゴールデンパターンと言えるでしょう。

理由はこうです。保育園は基本的にどの園も、在園児童を優先的に進級させます。つまり、0歳児クラスの募集枠は定員人数分ありますが、1歳児クラス以降は「定員人数-在園児童の進級人数」となってしまい、毎年2、3人程度しか枠がない園が多いのです。子供が1歳以上になると、それだけで入園が難しくなってしまいます。復帰タイミングを考える際には、この点も十分に考慮した方がよいでしょう。

納得して復帰することとは?

ここまで見てきた通り、産後に仕事復帰するためには、いくつかのハードルを越えなければいけないかもしれません。しかし、迷ったり悩んだりする中で、働くことに対する自分の考えを整理することもでき、以前より成長して職場に戻ることができるはずです。
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