向山製作所

「向山製作所」の「生キャラメルソースプリン」(各399円)

「向山製作所」の「生キャラメルソースプリン」(各399円)

「向山製作所」は生キャラメルが人気の福島県のショップですが、お菓子屋さんとしては珍しい店名は、液晶画面等の電子部品を作っている会社が一部業務を転向して、生キャラメル作りを始めたためで、元々この社名でいらしたのです。

2012年11月には、フランスの「サロン・デュ・ショコラ・パリ」に出店し、フランス人からも注目を集めたことで話題になりました。

今回の東京初出店にあたっては、お取り寄せもできる「生キャラメルソースプリン」に特に力を入れていて、パッケージも一新し、手土産にも喜ばれるスタイリッシュなプリンや生キャラメルを提案しています。

契約農家から届く卵を使ったプリンは、とろっとなめらかな口触り。別添のキャラメルソースをかけてちょうどいいバランスになるよう、甘さはかなり控えめに作られています。ソースは、クラシックの他、抹茶、マンゴー、アールグレー、黒糖、黒胡麻と6種類から選べます。生キャラメルの技法でベースの砂糖と生クリームをゆっくりと煮詰めて作っているため、キャラメルと言っても焦がした色がつかず、見た目もカラフル。どれにしようか迷ってしまいます。プリンの味も、ノーマル以外に抹茶、ほうじ茶のバリエーションがあるので、組み合わせて何種類か買っていけば、プリンとソースとの様々な相性が楽しめます。たとえば、抹茶プリンに黒糖といった王道の和風コンビもあれば、抹茶にあえてマンゴーといった組み合わせも、意外な爽やかさです。

プリンをのせたスプーンにソースをかけつつ、皆であれこれ試食するのも楽しいですね。
「向山製作所」の「プレミアムプリン」(582円)にも生キャラメルソースをかけてみる。

「向山製作所」の「プレミアムプリン」(582円)にも生キャラメルソースをかけてみる。

「プレミアムプリン」は、今回の東京出店のために新たに開発した限定商品で、日本で唯一の純国産鶏として飼育される「後藤もみじ」の卵をたっぷりと使った濃厚な風味と、一段ととろけるような口どけのよさが特徴です。

こちらは、キャラメルソースも無しで、プリンだけで勝負できる物を目指したとのこと。とはいえ、生キャラメルソースプリンと一緒に買って、そのソースをかけて食べてみるのもよし。非常にクリーミーですが、重たさを感じさせずにすっと喉を通るので、体にやさしい印象で、2個目も美味しくいただけてしまいそうです。
「向山製作所」の「生キャラメル サ・ク・ラ」(12粒入・1100円)

「向山製作所」の「生キャラメル サ・ク・ラ」(12粒入・1100円)

桜の時期限定の「生キャラメル サ・ク・ラ」は、生キャラメルの生地に桜の葉の塩漬けを練り込み、カットした後、仕上げに刻んだ桜の花を散らしています。やさしい甘さの生キャラメルの中から、桜の香りとほのかな塩味がじんわりと広がる一粒。春の訪れや喜びを、自然な桜の香りと色彩のみで表現しているのが魅力的です。

ショーケースの中に並べてディスプレイされているのは、福島を代表する民芸品「赤べこ」です。福島県は今年、NHK大河ドラマ『八重の桜』の舞台となり、地元も観光活性化を目指して盛り上がっています。この桜の生キャラメルは、先日、福島県の県産品振興戦略課が主催する「八重セレクション」という選考会で、大河ドラマの主人公「新島八重」のイメージを表現したスイーツとして選定されたばかりです。私もこの審査員を担当させていただいているのですが、厳しい冬を忍び春を待って花開く桜の薫り高さと可憐さ、甘さだけでなく塩味が加わりきゅっと引き締められた味わいが、芯の強い会津女性を連想させ、まさにぴったりのスイーツでした。満開の桜が咲いたパッケージの絵柄も、この選考会への出品にあわせて新たにデザインされたものだそうです。
「向山製作所」の「向山アソート」に入っている生キャラメル(4種×3粒・1050円)

「向山製作所」の「向山アソート」に入っている生キャラメル(4種×3粒・1050円)

東京出店にあたり、そのままミニサイズの保冷バッグになっているという、おしゃれなパッケージの生キャラメルギフトも用意されています。新パッケージ等のデザインは、インテリア関係のお仕事をされている織田社長のお姉様が手掛けられたそうで、エレガントな唐草模様でまとめられているのが素敵です。「向山アソート」は、4種の生キャラメルが3個ずつ入った詰め合わせで、ちょっとしたプレゼントとしてパッケージごと渡しても喜ばれそうです。

中身は、ノースミルク、抹茶、紅茶と、やわらかな生キャラメルの表面をカリッとキャラメリゼした一番人気の「カラメル」入り。他にも、全5種あるペースト状の「生キャラメルクリーム」はトーストなどに塗って食べるのがお薦めですが、この中にある「えごま」フレーバーに注目です。「えごま」は福島の伝統的な郷土食で、食べると十年長生きできるという意味から「ジュウネン」とも呼ばれる作物です。そんなヘルシーな「えごま」の種を混ぜ込んだプチプチ食感と香ばしさが楽しいフレーバーです。

そんな「向山製作所」は、そもそも何故、生キャラメル製造を手掛けるようになったのでしょうか? 織田金也社長は、厳しい状況が続く電子部品業界にあって、何とか乗り切るため弁当の製造に乗り出そうと考え、調理師学校にも通われたそうです。結局は、銅鍋一つで始められる生キャラメル製造に挑戦し、電子部品製造の傍ら、試行錯誤しながら少しずつ事業を展開されていました。そんな時に起きた3.11の東日本大震災。風評被害の影響も受け、福島の企業は今現在もなお苦難の道を歩んでいます。少しでも早く、皆が訪れたい、帰りたいと願う、自然の実り豊かな風景を取り戻してほしいと願わずにいられません。

福島の方の、何事も諦めないひたむきさが秘められたこちらのお店のスイーツ、「KITTE」を一つの発信地として、より多くの方に知っていただき、召し上がっていただけるといいですね。

<ショップデータ>
向山製作所
住所 東京都千代田区丸の内2-7-2 JPタワー地下1階 KITTE グランシェ
電話 03-6256-0801(直通)
営業時間 月~土曜10:00~21:00、日曜祝日10:00~20:00
定休日 「KITTE」の休業日に準ずる


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