子どもにも多い肩こり

子供たちをとりまく環境の変化が肩こりに影響を与えることも

子供たちをとりまく環境の変化が肩こりに影響を与えることも

肩こりというと、働き盛りの大人や育児や家事で、しっかり休む時間の少ないお母さん方に多いと思われがちです。ですが、大人ばかりではなく、小学生くらいの子供や小学校にあがる前の小さなお子さんにも肩こりがみられます。首の周りだけでなく、背中の筋肉にも緊張がみられることがあります。

小学生や中学生くらいであれば、自分自身で首・肩周辺の違和感を訴えることができ、ご両親が整形外科や施術院などへ相談にいくということが多いようですが、もっと小さなお子さんの場合は、お子さん自身が訴えることも少なく、気にせず元気に遊んでいることも多いため、ご両親も肩こりに気が付きにくいようです。


小さな子どもの肩こりで心配なことは?

小さなお子さんの肩こりが続くことで問題となることがあります。肩こりでは、部分的に筋肉の緊張が強まりますが、それに伴い二次的に別の部位の筋肉も緊張してしまうことがあります。すると、寝つきが悪くなったり、夜泣きが増えたりと、きちんと睡眠がとれていないような印象をもつようになるケースがあります。

また、運動機能に影響がでることもあります。手足の動きが悪いとかマヒをするとかいった病的なものではありません。本来はバランスをとりながら、歩く様子にも上達がみられるはずのところ、安定感がなく転ぶ回数が目立って来たり……といったことがあります。肩こりでは、体の緊張が続くことが情緒の安定性にも悪影響を及ぼす可能性があるため、大人同様に肩こりの筋肉の緊張が解けるようにリラックスをさせることが大切です。


小学生頃になると勉強の様子にも変化が

もう少し大きなお子さんの場合、肩こりの持続によって、代償性の側弯症がみられる場合があります。これは、姿勢の変化として表れたり、背中の筋肉が部分的に盛り上がって見えたりと、外見でわかるようになります。 また、机に向かい勉強をする際に、以前よりも集中力にかけるようになった・もぞもぞしてじっと座っていられない・疲れやすい・ぼ~っとしがちになる、一時的な視力低下により物を見づらそうにする、といった様子の変化が見られるお子さんもいます。肩こりは頸椎の機能にも良くない影響を与えます。その結果、乗り物酔いをしやすくなり、遠足や旅行の度につらい思いをすることも。免疫力に影響した場合は、風邪を引きやすくなるケースもあります。


緊張状態から解放されない子どもの身体

肩こりは、首・肩・背中などの筋肉が過剰に緊張し続け、血流の滞った状態です。子供には柔軟性があるはずなのに、どういったことが原因で、このような状態になるのが、保護者の皆さんは気になるところだと思います。 近頃のお子さんは、小さい頃から体を大きく使って運動をする機会が少ないのでは、ということが問題としてよく挙げられますが、単に運動不足であるという問題にとどまりません。姿勢や正常なバランス機能に関わる大切な筋肉の発達への影響も心配です。また、塾を含め勉強に必要な体力も養われない、子供ながらのストレスを発散できず、心身の緊張状態が続いてしまう、といった様々なことが懸念されます。

 

多忙な子どもが増えている

小さなお子さんの肩こりは、体調の変化で気が付くことがあります

小さなお子さんの肩こりは、体調の変化で気が付くことがあります

現在、大人でも「子供のころから肩こりを感じていました」「小学生の頃に肩こりで鍼灸施術を受けていました」という話を聞きますので、子供の肩こりは現代に限ったことではないのですが、肩こりのきっかけとなるものは、以前よりは増えた可能性はあります。

その中でも、スケジュールに追われる子供が増えたことも、現代の肩こりの原因に考えられます。幼稚園に通うお子さんでも、小学校受験のためや、受験は無くても知識に体力に困らないようにするためにと、お稽古ごとをいくつか掛け持ちしていることが珍しくなくなりました。小学生でも同じような状況はあります。

そういった忙しいお子さんの場合で、その多忙な状況を愉しむことができていなかった場合、心身、息をつく暇も無いような状態になり、いつも次のスケジュールに対して身構えるようになります。スケジュールをこなそうとするエネルギーは、解消されない疲労とともに減少していき、活気の無い印象が目につくようになりますが、そうなった頃には、首・肩周りは筋肉が凝り固まっている可能性があります。

 

 

お母さんも心穏やかにリラックスして!

子育てでお母さん自身も肩がこり、余計にイライラしてしまうことも

子育てでお母さん自身も肩がこり、余計にイライラしてしまうことも

肩こりや背中のこりが続くと、前述の通りじっと座っていられなくなったり、集中力が低下したりしますが、そのような我が子を見て、「ちゃんと勉強しなさい!」「どうしてうちの子は落ち着きがない?」とイライラ怒鳴ったり、心配になってしまう、というお母さんも少なくありません。

ですが、お母さんの心の状態は、お子さんにダイレクトに緊張を与える要因となる場合が多く、肩こりを長引かせるモトになってしまう恐れ大なのです。育児ストレスをためやすいピリピリした気分の続く時期でも、お母さんのにっこり笑顔は、お子さんの緊張を解く大切なものになります。ゆとりが持てないほど疲れているお母さんからは、笑顔が消えてしまいがちです。そして、それに気づいていないお母さんも少なくないのです。

 

子どもの肩こり予防、まずは心地よい環境づくりから

塾やお稽古事で休む暇なく忙しい、体を動かす機会が少ないなどが肩こりの原因としてありますが、それ以前に基本となるのは、お母さん・お父さんといった保護者の方の様子です。家庭の雰囲気を察することに優れている子どもたちですので、適度な緊張感はあっても良いかもしれませんが、心地の良くない雰囲気・環境はなるべく改善させた方が、肩こりに与える影響も良い方へ向かいます。 そして、大切なのは保護者の方々の表情や態度。イライラや威圧感は特に肩こりに悪影響を与えます。保護者の方々の気持ちがゆったり、安定しているだけで、お子さんの緊張もやわらぎ、肩こりに関わる心配な症状や状態が解消されていくケースがあるほどです。

これは、乳幼児期にもいえることで、健やかな成長を願う上で、とても大切なことになります。保護者の方々がにっこり笑顔で過ごし、お子さんに不要な緊張がかからないように日常生活を過ごすことができると、肩こり予防必需のベースづくりになるのではと思います。



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