生命保険分野は加入しにくい人向き
少額短期保険は、保険金額は1000万円まで(入院保障は80万円、病気死亡保険金は300万円)、保険期間は1年(入院、死亡保障など)または2年(家財など)と、少額・短期の保険のことです。普通の保険と比べてサイズが小さいので、「ミニ保険」ともよばれています(以下、この記事ではミニ保険と表記)。生命・医療保障の生命保険分野と、家財・賠償・費用の補償などの損害保険分野の両方を販売しています。ミニ保険は生損保にはない、あっても少ない商品を販売しています。保険の新規加入や見直しに、そのユニークな商品特徴を利用してみてはいかがでしょう。いくつか例を挙げてみます。
●保険に入ろう、見直そうと思っているうちに病気になってしまった
病気の種類にもよりますが、ミニ保険には国民病とも言われている糖尿病にかかっている人専用の医療保険があります。また、糖尿病はもとより、ダウン症やてんかん、自閉症、うつ病、統合失調症、心疾患、脳血管疾患など、保険への加入が困難な持病のある人や障がいを持つ人専用の医療保険もあります。このような保険なら、新規加入や増額の見直しをしたいときに病気にかかっていても保険に加入できます。
●医療保険に入る前に不妊治療を初めてしまった女性
不妊治療をしている女性が医療保険に入ろうとすると、加入できないか、条件付きになります。しかし、ミニ保険には不妊治療中でも加入でき、女性疾病の入院も保障する(一部の女性疾病は除く)医療保険があります。また、妊娠前に加入すれば普通分娩でも入院保険金を支払う保険もあります。これら、女性に優しい保険は病気死亡で300万円ですが、死亡保障も付けられるので、少し死亡保障も欲しい人も使えます。
若い人にはまだ関係ありませんが、ミニ保険には要介護の認定を受けていても「要介護2」までなら加入できる介護保険もあります。要介護状態の祖父母がいる人、親が要介護の祖父母の面倒をみている人は、教えてあげるといいでしょう。
ミニ保険は、通常の生命保険には加入しにくい人向きと言えそうです。
こんな補償もあると「いいね!」のミニ保険
ミニ保険は損害保険分野の商品にもユニークなものがあります。こんな補償もあると「いいね!」「安心だね」という保険をいくつか紹介します。見直しに使ってもいいですし、新規加入してもいいでしょう。●山歩きや登山をよくする人は……
山岳事故に遭い、民間のヘリコプターや遭難対策協議会のメンバーに出動してもらうと、その費用は遭難者自身かその家族が負担することになります。捜索が長引いたり、ヘリコプターに何回も飛んでもらうと捜索費用は数百万円に上ることもあります。ミニ保険には野外活動での捜索費用を補償するレジャー費用保険があります。アクティブなレジャーを楽しんでいる人は、万一の遭難に備えて加入しておくと安心です。
●地震の備えをしたい人は……
地震保険は、損害保険会社では火災保険とセットでないと加入できません。しかも、補償額は火災保険金の50%が上限です。これでは少し心もとないと感じる人もいるでしょう。また、地震の補償が厚くない共済に加入している人も、不安を感じているでしょう。このような場合に、単独で加入できるミニ保険があり、地震保険や共済の不足分をある程度、補えます。
●ペットを飼っている人は……
ペットを飼っている人は多いことでしょう。飼った経験のある人は、病気・ケガで動物病院に連れて行ったときの医療費の負担はこたえます。人とは違ってペットの医療費は全額自己負担なので高いのはやむをえません。ミニ保険には、そんな際に備えるペット保険がります。ペットのいる人は、検討してみるといいでしょう。
新規加入や見直しでミニ保険を利用する際、いくつかの商品を比較することが大切ですが、生命保険会社や損害保険会社に類似商品がある場合は、それらも含めて比較・検討するようにしましょう。
【関連記事】
・ 必要な保障をオトクに確保!少額短期保険10
・ 普通分娩にも対応!うつ病でも加入できる少額短期保険
・ 不妊治療中にかかった女性疾病も少額短期保険でカバー
・ 地震にレスキュー、ペットまで…“旬な”少額短期保険