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明治維新に活躍した人材を育てた「松下村塾」

萩には吉田松陰の私塾として有名な「松下村塾」があります。訪れて驚くのはその規模。元々の講義室は8畳ほど、増築された今の状態でも10畳半の部屋です。この小さな場所に後の維新志士と言われる人々が肩を並べて学んでいたと思うと感慨深さを感じます。また近くには幽閉されていた3畳ほどの部屋「杉家」もあります。幕末の歴史に興味がある人には必ず訪れていただきたい萩の名スポットです。

投稿記事

たった10畳ほどの部屋で行われていた

 

 

幕末の歴史で、知らない人はいないだろう長州藩士、吉田松陰が教鞭をとっていた私塾「松下村塾」です。松下村塾自体は、吉田松陰の叔父であった玉木文之進が1842年に開設したそうで、幼少期は松蔭本人もここで指導を受けました。
詳細な歴史背景については割愛させていただきたいのですが、歴史で習った松下村塾を見て驚いてしまうのがその規模です。当初からあった講義室は8畳ほどで、後に杉家(松蔭の実家は杉家。次男として生まれた)母屋を増築してできた10畳半の部屋からなっています。後ろに下がってみると、瓦ぶきの家1軒の全景が見られるほどなので、この小さな場所に後に維新志士と言われる人々が肩を並べて学んでいたと思うと感慨深いものがあります。

また当時としては稀有だった「武士・町民などの身分隔てない教育」方針を掲げ、吉田松陰はそれを訴えるのではなく実践した人物だったために、そこで学んだ人物たちが後々、松蔭が幽閉され、最終的に大老井伊直弼の安政の大獄(1858年~1859年)で斬首刑となったときに、尊敬する吉田松陰の意思を胸に立ち上がったのではないかと思います。

吉田松陰が幽閉されていた杉家

 

 

また松下村塾の東にあるのは杉家。松下村塾で教鞭をとる前に、黒船でアメリカへの密航を計画した罪で長州へ返された吉田松陰はここで幽閉されていました。3畳ほどの部屋で、彼は何を「次の世代に残すか」を考えていたのではないでしょうか。

最後に吉田松陰は実はこちらの松下村塾で1857年から約2年半講義をしたそうです。短期間で高杉晋作、伊藤博文、山縣有朋などをはじめ、明治維新を通し、開国後の日本の土台を作った人物を輩出することになったのは、やはり吉田松陰という人物の人柄などが多いにあったのでしょう。

幕末の歴史に興味がある人には必ず訪れていただきたい名スポットです。

■松下村塾
住所:〒758-0000 山口県萩市萩市松本市1537
Tel : 0838-22-4643
見学時間:8:00~17:00(外観のみは見学自由)
アクセス:萩循環まぁーるバス(東回りコース)松陰神社前バス停 徒歩約1分
HP:http://hagishi.com/index.html(萩市観光協会公式)

※データは記事公開時点のものです。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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