周辺のお寺と景色にしっかり馴染むコンクリートの外観
桜の名所としても知られている尾道の千光寺公園。その一画に、打ちっ放しのコンクリートと大きなガラスが特徴の現代的な「尾道市立美術館」があります。この建物は「表参道ヒルズ」や四国直島の「地中美術館」などを手がけた世界的に有名な建築家・安藤忠雄氏によって2003年にリニューアルされました。外観のインパクトはもちろんですが、内部もたっぷりと陽光が注ぐ大階段や高い天井が生み出す開放感と心地良さがポイントです。
もう一つの特徴は、このコンクリートの建造物がしっかりと周辺の景色に違和感無く馴染んでいるというところ。美術館の裏側にまわると、なんとそこにはお寺が。そんな新旧のコントラストも計算されているのでしょう。主張し過ぎず、それでいて存在感はある。これも安藤忠雄氏の得意とするところなのです。
展示室では地元にゆかりのある小林和作や平田玉蘊をはじめ、国境やジャンルを問わずに集められたアート作品を楽しむことができます。さらに、カフェやロビーは尾道水道を見下ろせる絶景スポットとなっていて、これだけでも見に行く価値がありそう。コーヒーを片手にゆっくりと瀬戸内海や町並みを楽しむ。そんな贅沢を叶えてくれる場所なのです。
■尾道市立美術館
住所:広島県尾道市西土堂町17-19(千光寺公園内)
電話:0848-23-2281
営業時間:9:00~17:00(入館は16:30)
定休日:祝日以外の月曜日・展示替え期間および12月29日~1月3日
URL:www7.city.onomichi.hiroshima.jp/
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