市民公園にそびえる ヴァイダフニヤド城
ブダペストの市民公園にそびえ立つヴァイダフニヤド城は、1896年の「ハンガリー建国1000年祭」の際に、過去の建築様式を寄せ集めて建てられたものです。現在、建物内の一部は農業博物館となっています。英雄広場の裏手に広がる市民公園は、ブダペストの人々がのんびりと憩う広大な公園です。公園には大きな池があり、その中島に大きな城のような建物が立っています。その名はヴァイダフニヤド城。歴史と由緒ある古いお城? いいえ、違います。実はこの建物、1896年に「ハンガリー建国1000年祭」の際に建てられた「パビリオン」だったのです。
市民公園は、「ハンガリー建国1000年祭」のときに博覧会場としてにぎわいました。ヴァイダフニヤド城は、過去数千年の間にハンガリーに存在した20以上の建築様式をとり混ぜて建てられた展示用の建物でした。これが当時大変な人気を呼び、博覧会が終わったら取り壊される予定だったのが、現在まで残されているというわけです。ただしそのまま残されたわけではなく、1000年祭の数年後に、本格的に建て直したのだそうです。
建物の周囲をぐるっとめぐると、ゴシックあり、ロマネスクあり、バロックありで、建築史が好きな人でなくても楽しめます。建物内は現在、ハンガリーの農業や狩猟、漁業、自然などを紹介する農業博物館となっています。
■ヴァイダフニヤド城
・住所:XIV.Vaidahunyadvar
・営業時間:10:00~17:00、【11~3月】 火~金10:00~16:00(農業博物館)
・定休日:月曜(農業博物館)
・公式HP:http://www.mezogazdasagimuzeum.hu/index.php
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