ドナウを見下ろし静かに佇む「ブダ王宮」
1241年に建造されて以来、破壊と再建の歴史を繰り返してきたブダ王宮。ベーラ4世によって最初に築かれた王宮は14世紀にラヨシュ1世がゴシック様式へと改築。しかし17世紀に入り、オスマン帝国軍の攻撃で王宮は跡形もなく破壊され、その後ハプスブルク家の下でバロック様式で再建されたものの、19世紀に大火災でほぼ焼失。
再び建て直したのも束の間、今度は第一次世界大戦、第二次世界大戦と立てつづけに大戦が起こり、またもや甚大な被害を受け、大規模な修復が必要な事態に。
現在の建物は1950年代になって完成したもので、最初の築城以来、実に700年もかかってようやく終結を見るってすごい王宮ですよね。ある意味息が長いというか。とは言え、これだけ破壊され続けてきているので、現在の王宮には諸外国の宮殿に見られるような金銀が散りばめられた贅沢な部屋や絢爛豪華なインテリアなどは残っていません。
広大な王宮は大統領官邸、ハンガリー国立美術館、プダペスト歴史博物館、軍事歴史博物館として利用されており、王家の華麗なコレクションが見られないのは残念ですが、荘厳な建物と小高い王宮の丘からペストの街並みを眺めるだけでもここを訪れる価値があります。
■ブダ王宮
・住所:1014 Budapest, Szent Gy rgy t r 2
・電話:+36 (0)1 225 0554
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