健康食品利用者の多くが薬と併用の傾向?
健康食品等も、効果があると明らかになった臨床例などはなく、単独の成分を濃縮しているため、薬と飲み合わせが悪くなったり、過剰摂取による不調に対する心配もあります。内閣府の消費者委員会から「特定保健用食品(特保)を含む健康食品の効果を誇大に表現した宣伝や広告が多いのは問題」として、ガイドラインを分かりやすいものに大幅改善することなどを求めました。その建議の中で、アンケート調査の報告に、「過剰摂取」について興味深いデータがありましたのでご紹介します。
サプリメントの過剰摂取については、アンケート調査によれば、サプリメント利用者の93%が摂取目安量以下の利用となっているものの、61%が複数種類を利用していることから、それぞれに含有される共通成分について過剰摂取を引き起こす可能性も考えられる(注)。
また、健康食品と医薬品との相互作用については、現在の健康食品利用者の34%、肥満・生活習慣病等・アレルギー体質の健康食品利用者の46%が、健康食品と医薬品を併用している一方で、健康食品利用者のうち通院している者の78%が、「医師等から健康食品の利用状況に関する確認を受けていない」と回答しており、安易に両者を併用している可能性が認められる。
このように健康食品を利用している人の約8割は医師に確認せずに、薬と併用していることがわかりました。「放射性物質」に関わらず、健康食品と薬の飲み合わせが悪い場合もありますので、併用したい場合は、必ず医師や薬剤師等に相談、確認するようにしましょう。
厚生労働省の「健康食品の正しい利用法」は、たいへん読みやすく、使う前に知っておきたい注意点などがわかりやすいので、参考になさってください。