ドラマ/冬ドラマ情報

ドラマのTBS復活?『とんび』&『夜行観覧車』

冬ドラマは近年ヒットに恵まれなかったTBSのホームドラマが好調、苦節に耐えての「ドラマのTBS」復活の兆しか、それとも季節はずれの徒花か?

黒田 昭彦

執筆者:黒田 昭彦

ドラマガイド

2月になったところで秋ドラマの現状を中心にまとめてみましょう。

グラフはいつもと同じく縦軸が記事を書いている時点で最新の1月25日~1月31日の視聴率、横軸は初回視聴率と最新視聴率との差で、初回視聴率はなにも見ていない段階での期待値だから、初回視聴率との差は最初の期待からどれだけおもしろかったか、またはつまらなかったかを示すはずです。
視聴率グラフ

          視聴率グラフ


ドラマのTBS復活?

意外なことに?ワンツートップはTBS系。
かつては「ドラマのTBS」といわれていましたが、安定的にヒットしていた『渡る世間は鬼ばかり』の連ドラ終了後に不振となり、ヒットといえるのは2011年の『JIN-仁-』以来ありませんでした。

『とんび』はその『JIN-仁-』のスタッフが担当。昨年は『梅ちゃん先生』もヒットした昭和ノスタルジー路線はまだまだ健在とはいえ、『とんび』は昨年すでに堤真一主演でNHKがドラマ化した素材。新鮮味がないなかで、特に常盤貴子の出演と子役がよかった第一話の作りこみが見事でした。

「本当は『JIN-仁-』3をつくりたかったが綾瀬はるかを大河ドラマに取られてできなかった」という説もあります。公式には「2」で完結とされていますが、たしかに主演は『JIN-仁-』で坂本龍馬役だった内野聖陽ですので可能性はあります。わかりませんが、本当だとしてもそれをリカバリーしてあまりあるヒットです。ただし、二話以降は一話ほどのデキではないので、このペースを維持するためにはもうちょっと中盤の盛り上がりも欲しいところです。

 

続いて、ほのぼのしている『とんび』と対称的な『夜行観覧車』。二つの家庭を中心に、現在起こっている殺人事件と、事件がなぜおこったかを過去にさかのぼって描くサスペンスフルな構成が見応えあります。それぞれの家族の中心にいる母親、役柄上キレイさを抑えている?鈴木京香とあいかわらずキレイな石田ゆり子、それに二家族をかき回す町の不気味な顔役、夏木マリの三女優の演技のぶつかりあいも楽しみです。

これを放送している金曜ドラマ枠は近年は若者むけが多い枠になっていますが、かつては名作『岸辺のアルバム』、もう少し時代を下がると『ずっとあなたが好きだった』のようなシリアスやサスペンスタッチのホームドラマを得意としていた枠です。『夜行観覧車』は久々の先祖返りという感じです。

次は「アゲアゲなのは

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