フルーツの栽培に最適! 甲府盆地の気候とは?
甲府盆地。甲府北部の愛宕山から市内をのぞむ
そのため、甲府や勝沼周辺は典型的な盆地の気候。その特徴は、一言でいえば、夏は暑く、冬は寒い。また、一日の中でも寒暖の差が激しく、暮らす人には少々ハードなときもありますが、フルーツなどを育てるのには適しているため、ぶどうや桃を筆頭に多くの果物が栽培されています。
雨が少ないのも特徴です。気象庁「全国気候表」の日照時間平年値(統計期間1981~2010年)では、なんと山梨(※計測値は県庁所在地である甲府)が全国1位。四方を山に囲まれているので雨雲もなかなかやってこないのです。
それでは四季折々の美しさや楽しさを案内していきましょう。
桜や桃の花に彩られる、甲府・勝沼の春(3~5月)
甲府市内の舞鶴城公園周辺。信玄公祭りの日は屋台も多く、多くの人で賑わう
桜の名所も多く、見ごろは甲府周辺が4月上旬~、勝沼周辺は4月中旬~。甲府なら武田神社、護国神社、舞鶴城公園など。勝沼周辺なら、天然記念物にも指定されている慈雲寺のしだれ桜、JR勝沼ぶどう郷駅周辺が見ごたえアリ。笛吹市では桃の花が見ごろを迎えます。4月12日は武田信玄公の命日にあたり、その前後には山梨県内の各地でイベントがおこなわれます。
【主なイベント・祭り】
信玄公祭り。平和通りを侍たちが練り歩く
信玄公の命日(4/12)の前の金~日曜に開催。甲州軍団出陣や武田24 将騎馬行列など、1000名以上の侍が甲府駅前広場に集結。2012年には「侍の最大集合記録」としてギネス世界記録(TM)にも登録された山梨県最大のお祭り。2013年は4月5日(金)~7日(日)。
■川中島合戦戦国絵巻
武田陣と上杉陣の有名な川中島の合戦を再現した「川中島合戦戦国絵巻」。甲府と勝沼(甲州市)のあいだにある笛吹市で開催。2013年は4月21日(日)。
※4月1日(月)~21日(日)の「桃の花まつり」の一環。期間中はイベントがいっぱい!
■おみゆきさん
甲府盆地に春をつげる祭り。一宮(笛吹市・甲斐一宮神社)、二宮(笛吹市・美和神社)、三宮(甲府市・玉諸神社)から甲斐市竜王の信玄提まで、女装姿の神輿の担ぎ手が練り歩く。2013年は4月15日(日)。
【旬の味覚】
・いちご……もっとも有名ないちご狩り地区は甲府市小曲(おまがり) 。1~5月中旬ごろ。
・デラウェア(ぶどう)……甘みの強い品種。ハウスものは5月から出回る。
桃やすももが旬を迎える、甲府・勝沼の夏(6~8月)
緑に彩られる夏の昇仙峡。滝も涼しさを誘う
【主なイベント・祭り】
■石和温泉花火大会
笛吹川沿いでおこなわれる花火大会。打ち上げ場所から近く、玉数は小さいものの迫力満点。有料の観覧席もある。毎年8月21日に実施。
■石和温泉連夜花火
期間中20:50~21:00まで毎日夜空を花火が彩る。例年、7月20日~8月20日ごろ。
【旬の味覚】
・桃……日本一の生産量を誇る桃は品種も豊富。山梨県民は固く歯ごたえのある桃を好む人が多い。7、8月がシーズン。
・すもも……ぶどうや桃と並び、実は生産量日本一! 6月中旬~8月中旬ごろ。
・ぶどう……8月に入るとベリーAやピオーネなども出回り始める。メインシーズンは9月~。
・とうもろこし……甲府市の中道地区の「きみひめ」という品種が有名。6月中旬には風土記の丘農産物直売所で「もろこしフェア」も開催。5~7月頃が最盛期。
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